目指せテンバガー!出来高増加中の成長株6選

目指せテンバガー!出来高増加中の成長株6選

目指せテンバガー!出来高増加中の成長株6選

投資情報部 鈴木 英之 栗本奈緒実

2025/06/26

目指せテンバガー!出来高増加中の成長株6選

東京株式市場は堅調です。日経平均株価は6/24(火)に一時38,990円まで上昇し、2/19以来遠のいていた39,000円台回復まであと一歩に迫りました。日本時間の6/24にトランプ米大統領がイスラエルとイランの停戦合意をSNSに投稿し、それを好感した買いが先行しました。

その中で、東証スタンダード市場指数および東証グロース市場指数はともに上昇ピッチがやや鈍化し、高値圏で保ち合う展開となりました。物色の矛先が値動きの激しい東証プライム市場の半導体関連株などに向かい、スタンダード市場とグロース市場は「蚊帳の外」に置かれた印象です。

ただし、トランプ関税の問題が解決されていないため、引き続き内需主体の中小型成長株に資金が向かいやすい状況が続いていると思われます。むしろ、戦争を背景とする荒れた投資環境では、中小型株ほど不利と言えるでしょう。ここからは、落ち着いて成長期待の中小型株を発掘するチャンスとなるかもしれません。

今回の新興株ウィークリーでは、株価が堅調な東証グロース市場上場銘柄の中で、売上・利益の拡大が見込め、市場の「人気」を示す出来高が増加傾向の銘柄を発掘するため、以下のスクリーニングを行いました。

①東証グロース市場に上場

②時価総額100億円超

③直近決算期に過去最高売上高を記録

④今期会社予想売上高が20%以上増加見込み

⑤今期会社予想経常利益が10%以上増益見込み

⑥売買高移動平均(30日)が24.12末→25.3末→25.6末と増加 ※25.6末は2025/6/24時点

⑦取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く

図表の銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載は、今期市場予想増収率が大きい順です。

【参考】 6/17(火)~6/24(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

目指せテンバガー!出来高増加中の成長株6選

コード 銘柄名 株価
(6/24・円)
今期会社予想増収率 今期会社予想経常増益率
247A Aiロボティクス 6,080 97.1% 97.2%
5621 ヒューマンテクノロジーズ 2,221 20.0% 37.4%
3773 アドバンスト・メディア 1,255 20.0% 17.0%
4419 Finatextホールディングス 1,182 42.8% 95.1%
5132 pluszero 3,685 35.5% 119.1%
6040 日本スキー場開発 494 23.3% 33.5%
  • ※Bloombergデータ、会社発表データをもとにSBI証券が作成。

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■ヒューマンテクノロジーズ(5621)~人事労務・勤怠管理等をSaaSで一元管理。今期から「収益拡大フェーズ」へ

★日足チャート(6カ月)

★業績推移(百万円)

■バックオフィス業務を一括管理できるSaaSを展開

バックオフィス業務を支援する「KING OF TIME」を中心に、人的資本を重視した経営の実現を目指す企業です。

主力商品の「KING OF TIME」は、売上高の88.5%を占めるSaaS(クラウドサービスとして提供されるソフトウェア)です。月額300円で、人事労務、勤怠管理、給与計算、データ分析、システムログを一元管理できます。

25.3期末には385万IDの利用者があり、年間経常収益は57.5億円に達しています。契約者数の増加とともに安定した成長を続けており、設立(2011年12月)後初の1年決算期となった13.3期に対し、14.3期以降は増収が続き、25.3期までの12期連続で年平均19.9%の売上増を達成しています。

■利用ID数が順調に拡大し25.3期は増収増益

5/15(木)に発表された25.3期の本決算では、売上高60億円(前期比20%増)、経常利益9.3億円(同86%増)と増収増益を達成しました。経営重要指標(KPI)である利用ID数は、23.3期末277万件、24.3期末330万件、25.3期末385万件と順調に拡大。課金ID数も25.3期末には290万件(前年同期比18%増)に達し、四半期ごとの解約率も0.25~0.30%と低水準を維持しました。

会社側は、23.3期から25.3期を「KING OF TIME」の機能拡張を目的とした先行投資期間と位置付けています。26.3期から28.3期は「収益拡大フェーズ」とし、20%の増収ペースを維持しつつ、営業利益率30%(25.3期は15.4%)を目指す計画です。26.3期の会社計画は、売上高72.6億円(前期比20%増)、経常利益12.8億円(同38%増)です。

26.3期以降は収益拡大フェーズに

株価は5/15の決算発表を受けて急上昇し、その後も緩やかに上昇傾向を続けています。26.3期に大幅な増収増益が見込まれるだけでなく、「収益拡大フェーズ」への期待も高まっています。

同社は勤怠管理サービスでトップシェアを確立しつつありますが、利用ID385万件は日本の労働人口6,726万人から見れば一部に過ぎず、成長余地は大きいと考えられます。

次の四半期決算でも、経営重要指標(KPI)である利用ID数の順調な拡大が期待され、株価上昇の期待が高まるでしょう。

■Finatextホールディングス(4419)~金融機関向けクラウドシステム。売上大幅増を視野に

★日足チャート(6カ月)

★業績推移(百万円)

■金融機関向けにクラウドベースの基幹システムを提供

証券会社や保険会社向けのシステム開発等を行っています。クラウド技術が普及する中、いち早くクラウドベースの基幹システムを開発。金融機関は従来のシステムより安価で、日常のサービスに組み込まれた形で金融商品を提供することが可能になります。

主力事業は売上高(25.3期)の59%を占める「金融インフラストラクチャ」で、資産運用会社や保険ビジネス向けに、業務システムをクラウドベースで提供しています。新規に証券や保険に参入する事業者は、低コストかつ迅速な事業参入が可能になります。

「ビッグデータ解析」(25.3期売上高構成比24%)では、機関投資家、公的機関等にオルタナティブデータ(一般的な公開情報以外のデータ群)等を提供。「フィンテックシフト」(同17%)では、大手証券会社やメガバンク、運用会社等のDXニーズに対応し、フロントエンドのアプリケーションを開発し、また汎用的な技術ソリューションを提供しています。

29.3期に売上高300億円を目指す

業績は順調に拡大しています。2021年12月に新規上場した後、23.3期~25.3期は毎期前期比40%超の増収を確保、24.3期には営業損益が黒字化しました。5/13(火)に発表された25.3期本決算も、前述の3事業がすべて増収となり、売上高77億円(前期比43%増)、営業利益9.5億円(同363%増)と大幅増収増益でした。

26.3期の会社計画では、売上高110億円(前期比42%増)、営業利益18.7億円(同96%増)の見込みです。営業利益に減価償却費他3.7億円を加えたEBITDAは22.4億円(同89%増)を見込みます。

主力の「金融インフラストラクチャ」は前期比47%増の予想で、顧客企業層の拡大や運用会社による直販事業の支援、IFA向け投資一任運用サービスを計画しています。

中期計画では29.3期に売上高300億円、EBITDA100億円を目指します。25.3期を起点に、売上高は年40%、EBITDAは70%のペースで成長を見込んでいます。

証券システムの国内市場規模は1,785億円(2023年度・会社側推)程度と推計され、当社はそのうち1%程度しか占めていないという認識です。投信販売システムの拡大等を通じ、シェアの拡大を目指しています。

■決算発表後に株価は急騰もその後は利益確定売りが優勢

取引終了後に決算発表を行った5/13(火)終値は1,025円でしたが、決算発表を好感して翌日以降株価は上昇傾向となり、5/19(月)には一時1,394円まで上昇しました。その後短期的な買いは一巡し、目先は利益確定売りが優勢のように見受けられます。

ただ、会社側が提示した中期計画通りであれば、今後も数年高い成長が続く見通しです。今後も四半期決算等で増収増益ペースが確認されれば、株価も上昇基調維持が期待されます。テクニカル的には、5/13(火)と5/14(水)の間に「窓」が開いており、5/13(火)取引時間中高値1,038円が「窓埋め」水準で、重要な下値抵抗水準になりそうです。

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