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四半期大幅増益の中小型半導体関連7銘柄

四半期大幅増益の中小型半導体関連7銘柄

四半期大幅増益の中小型半導体関連7銘柄

投資情報部 鈴木 英之

2026/01/08

四半期大幅増益の中小型半導体関連7銘柄

2026年最初の「新興株ウィークリー」です。本年もよろしくお願い申し上げます。

2026年の東京株式市場は力強い幕開けとなりました。日経平均株価は1月5日(月)・6日(火)に大幅続伸し、合計で前年末比2,178円高となり、史上最高値を更新しました。その中で、AI・半導体株が主役の一角を占めました。

折しも、米国では現地時間1月6日(火)より、テクノロジー見本市であるCES2026が始まりました。今回の展示では生成AIの「産業実装」が大きなテーマになりつつあります。AIを導入する段階は終わり、AIを前提として業務を再編する段階になるとみられます。データセンターへの投資は続き、ハイパースケーラー(大手クラウド事業者)は自らAI半導体を開発する流れが続きそうです。

AIサーバーはGPUやTPUのほか、広帯域メモリー等を「爆食い」するため、メモリーメーカーはAIサーバー向けに商品供給を優先しており、その他用途向けのDRAMやNAND型フラッシュメモリーが品不足状態になり、メモリー価格は急騰が続いています。半導体関連株の人気化は、ある程度形を変えながら、2026年も継続するのではないでしょうか

そうした中、どちらかというと出遅れ傾向にある中小型株市場でも、半導体関連銘柄にスポットが当たる可能性が膨らんできました。
今回は、東証スタンダード市場またはグロース市場から、短期業績に拡大、または回復の傾向が見える銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行ってみました

・東証グロース市場または同スタンダード市場に上場
・SBI証券の銘柄検索ウィンドウに「半導体」と入力し、出力された銘柄
・1営業日当たり平均売買高(1月5日までの20営業日)が2万株以上
・直近の四半期営業利益(3カ月)が前年同期比10%超の増益、または黒字転換
・取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除外

図表の銘柄は上記の条件をすべて満たしています。掲載は、コード番号順になります。





【銘柄一覧】 四半期大幅増益の中小型半導体関連7銘柄

コード 銘柄名 株価
【1/6・円】
投資のポイント
3321 ミタチ産業 2,109 半導体・電子部品商社。上半期営業利益が前年比66%増
6227 AIメカテック 4,925 「ウェハハンドリングシステム」に海外から大口受注が相次ぐ
6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ 3,910 減速装置は半導体製造装置等にも使用。フィジカルAI関連株の側面も
6627 テラプローブ 6,440 半導体の「テスト」に特化。GPU向け強化中。月次売上高が大幅増
6832 アオイ電子 2,401 半導体後工程受託加工で国内トップ級。設備投資を積極化
6855 日本電子材料 3,900 ウェハーテスト用プローブカード大手。マイクロンの好調が追い風に
6862 ミナトホールディングス 1,475 2026年3月期業績見通しを上方修正。メモリー価格上昇が寄与
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。「投資のポイント」は会社資料、各種報道等をもとに作成。

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■AIメカテック(6227)~日立製作所からスピンアウト。半導体製造装置等が拡大

◎日立製作所から独立して設立。半導体関連事業が拡大中

同社は2016年7月に日立製作所(6501)から独立し、2021年7月に東証2部へ新規上場(現スタンダード市場)しました。半導体関連事業、IJP(インクジェット・プリンティング)ソリューション事業、LCD(液晶ディスプレイ)事業を展開し、顧客は中国・韓国・台湾などが中心です。足元では半導体関連事業の売上構成比が急拡大し、2023年6月期45.5%から2025年6月期には92.9%へと上昇しています。

◎「ウェハハンドリングシステム」で相次ぎ大口受注

同社は半導体パッケージ製造工程で使用される各種装置を製造・販売しています。中心となるのは「ウェハハンドリングシステム」(シリコンウェハーを運搬・持ち上げ・貼付・剥離・位置合わせまで一連で正確かつ安全に行う装置)です。AIの普及で半導体の性能要求が高まる中、微細化の限界を補うパッケージ工程が重要性を増しています。この工程ではシリコンウェハーの薄化や積層などの処理が増えるため、安全に扱う技術が必須です。こうした背景を受け、同社は海外企業から相次ぎ大口受注を獲得。2025年8月には海外大手半導体関連メーカー2社から総額155億円の受注を獲得し、売上計上は2026年6月期と2027年6月期に予定されています。

◎株価は年初来高値から下落し、評価不足の感も

会社計画では2026年6月期に売上高250億円(前期比19.1%増)、営業利益25億円(同19.8%増)を見込みます。市場予想営業利益(Bloombergコンセンサス)は2026年6月期29億円、2027年6月期35.5億円とされています。株価は11月の年初来高値5,350円から下落した水準にあり、予想PERは19倍台にとどまります。半導体市場の技術革新が追い風となる可能性を考慮すれば、現状は評価不足の可能性もありそうです。

※当レポートでは半導体材料であるシリコンウェハー(または単にウェハー)の表記について、語尾に「ー」を付ける表記で統一しています。ただし、同社の「ウェハハンドリングシステム」は同社の表記を尊重し、「ー」を付けない表記にしています。



■ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)~減速装置に展開、AIロボット関連の面も

◎減速装置中心のグローバル企業

減速装置と、その応用製品であるメカトロニクス製品(アクチュエーターおよび制御装置)を生産・販売しています。主力製品であるハーモニックドライブ®はわずか3点の基本部品から構成され、小型・軽量でありながら高トルク(ねじる力・回す力)と高精度を兼ね備えた減速機です。産業用ロボット、半導体製造装置、車載向けを中心に幅広い分野で使用されています。販売先の地域別構成比(2025年3月期)は、日本39%、欧州30%、北米21%、中国10%と、地域分散が比較的バランスよく進んでいます。

◎業績は回復局面

2026年3月期第2四半期(2025年4~9月期)は、売上高278億円(前年同期比4.8%増)、営業利益4.65億円(前年同期は6.37億円の赤字)と増収・黒字転換となりました。営業利益は当初予想3億円を上回りました。中国向けが想定より良好だったことに加え、円安も寄与しました。将来の売上高につながる受注高も前年同月比14%増となりました。2026年3月期の営業利益は15億円と、前年の6百万円から大幅に回復する計画ですが、市場予想営業利益(Bloombergコンセンサス)は2026年3月期21億円、2027年3月期67億円が見込まれています。

◎AIロボット関連としての側面も、株価は高値から大きく下落

現在、AI(人工知能)技術の進化に伴い、人型ロボットに代表されるAIロボットの開発が世界的に進んでいます。本格普及は2027年以降とされ、2050年には10億台規模の巨大市場が誕生する可能性があります。同社は2026年3月期第2四半期(2025年4~9月期)に、すでに15社からの引き合いに対応しています。株価は2020年12月高値の9,510円から大きく下落した水準にありますが、業績回復とAIロボット関連としての評価浸透が重なれば、失地回復の可能性もありそうです。



■テラプローブ(6627)~半導体テスト事業に特化。2025年に入り業績拡大が「新ステージ」に?

◎半導体の「テスト」に特化

半導体製造工程における「ウェハーテスト」と「ファイナルテスト」を受託する企業です。半導体後工程の世界的大手企業である台湾「力成集団(PTI:Powertech Technology Inc.)」のグループ企業です。 一般的に半導体の製造工程は、シリコンウェハー上にチップを作り込む「前工程」と、半導体チップを組み立ててパッケージングする「後工程」に分けられます。「前工程」において、ダイシング(切り離し)前のウェハー状態で、ウェハー上の半導体チップの良品・不良品を判断することを「ウェハーテスト」といいます。また、「後工程」において組立て終了後のパッケージ状態で設計通りに機能するか、外観はどうか検査することを「ファイナルテスト」といいます。同社はその双方に対応できる企業です。 強みは、(1)国内最大級のテストハウス、最新のテスタラインナップを有している、(2)豊富なテスト装置を有し、各種半導体に対応可能、(3)テストサービス専業として、豊富な経験と技術を有する、となっています。車載向けに強いルネサスエレクトロニクス(6723)向けの売上高が全体の35.8%(2024年12月期)を占めています。

◎短期業績は回復傾向か?

2020年12月期~2023年12月期は増収増益を継続してきましたが、2024年12月期は増収減益となりました。車載向け受託製品の在庫調整(下期)や設備投資増加に伴う減価償却費増が響き、営業利益は69億円(前期比3.3%減)となりました。2025年12月期は、第3四半期(2025年1~9月期)時点で、売上高が298億円(前期比6.1%増)、営業利益59.5億円(同8.6%増)と増収増益です。EV、サーバー・AI向け製品が着実に増加しています。 第4四半期(2025年10~12月期)に入っても月次売上高は好調で、10月は前年同期比28.6%増、11月は同31.2%増と加速傾向です。2025年12月期は売上高411億円(前期比10.9%増)、営業利益は84億円(同20.9%増)が会社計画です。
株価はじり高傾向が続いており、本年1月6日に昨年来高値6,550円を記録しています。2025年からCPU・GPU向けのテストを強化しており、その成果が出始めているように見受けられます。



■アオイ電子(6832)~「後工程」受託加工で国内トップ級、設備投資を積極化

◎半導体後工程受託加工で国内トップ級

売上高構成比(2025年3月期)の87.7%が「集積回路部門」で、半導体(IC、光学センサー、LED等)後工程の受託加工を専門に行っています。残りはサーマルプリントヘッド等の「機能部品部門」です。主要取引先(2025年3月期)は日亜化学工業(売上構成比32.0%)、ミツミ電機(同16.2%)などです。
半導体製造「後工程」の受託加工専門会社のことをOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)といいます。OSATは、微細な電子回路を形成したシリコンウェハーをファウンドリー半導体メーカー(例:台湾TSMCなど)から受け取り、チップに切り分けて動作確認テストを実施し、合格品をパッケージに実装・包装して半導体チップを製品に仕上げることを専門とする会社です。
半導体「前工程」ではTSMCが世界的に抜けた存在です。ただ「前工程」の技術革新が限界に近づく中、パッケージ技術が進歩しつつある「後工程」は今後の成長が期待される分野です。同社は国内トップ級ですが、世界的大手である台湾ASE社などに比べると、まだ規模は小さいのが現実です。「後工程」分野で日本企業が強いのは素材や装置の分野であり、製造分野の育成は日本経済にとっても課題とみられます。

◎足元の業績は回復基調、当面は償却負担の吸収が課題

営業損益の推移は、2023年3月期+1.58億円 → 2024年3月期▲15.5億円 → 2025年3月期+4.3億円とやや不安定な推移を辿りました。特に2024年3月期は中国経済低迷の影響やサーマルプリントヘッドの受注低迷が響き、営業赤字に転落しました。2025年3月期に黒字転換しましたが、EV(電気自動車)の急減速を背景に第4四半期(2025年1~3月期)に営業赤字になるなど、不安定さが残りました。
2026年3月期の営業利益は、第1四半期(2025年4~6月期)2.23億円(前年同期比38.2%減)の後、第2四半期(2025年7~9月期)2.52億円(同41.6%増)と回復傾向を見せています。携帯情報端末部品、民生機器部品の回復や、サーマルプリントヘッドの在庫調整一巡が追い風になりました。これを受けて、2026年3月期(通期)の会社計画は営業利益を5億円→7億円(前期比59.5%増)に上方修正されました。
当面は成長が期待される後工程分野で設備投資を積極的に行う方針です。昨年8月にはシャープ三重事業所の一部を買い取ることを発表しました。2029年までに350億円~400億円の投資を見込むとされています。2026年3月期は124億円弱の設備投資を計画(前年度は約42億円)し、減価償却費は25億円弱が見込まれます。当面は設備投資が先行し、償却負担の吸収が鍵になりそうです。
2025年9月末の現金預金は約146億円(前年同期比31億円減少)、長期借入金は約59億円(同56億円増加)であり、当面の投資資金は手持ち資金と借入金で賄われています。それでも自己資本比率は74.8%(2025年9月末)あり、財務体質は堅固な状態が維持されています。



■日本電子材料(6855)~半導体ウェハーテスト用プローブカードで大手。「マイクロン関連銘柄」の一面も?

◎半導体ウェハーテスト用プローブカードで大手

当社は半導体ウェハーテストで用いられるプローブカードの大手企業です。 プローブカード(Probeは「針」、Cardは「基板」を意味)は、半導体製造前工程で半導体の良否を判定するウェハーテストで用いられる消耗品です。 当社の売上構成比(2025年3月期)は99%がこのプローブカードを供給する半導体検査用部品関連事業で、残りは電子管部品関連事業となっています。アジアを中心とする海外顧客にも販売しており、海外売上高比率(2025年4~9月期)は51%です。主な販売先(2025年3月期)は、マイクロン・テクノロジーの日本・台湾子会社が計29.6%、ソニーグループ(6758)の半導体子会社が10.4%となっています。また、サムスン電子やキオクシアも主要取引先として紹介されています(2025年10月更新のマイナビ会社紹介データ)。

◎通期会社計画を「上方修正」

昨年11月に発表された2026年3月期第2四半期(2025年4~9月期)業績は、売上高123億円(前年同期比25.2%増)、営業利益26.5億円(同29.6%増)と増収増益でした。メモリー向けが主要顧客向けを含めて好調に推移し、投資負担を吸収しました。これを受け、会社側は2026年3月期(通期)の会社計画を上方修正しました。

売上高:255億円 → 265億円(前期比11.2%増)
営業利益:37.5億円 → 48億円(同4.7%増)
主要取引先の親会社であるマイクロン・テクノロジーは、半導体メモリーであるDRAMの世界的大手企業です。DRAMは高速・大容量のHBM(広帯域メモリー)中心に需給がひっ迫し、価格の高騰が続いています。そのため、業績および業績見通しとも市場予想を上回る状態です。マイクロン・テクノロジーの業績拡大は今後も日本電子材料の追い風になりそうです。

株価は昨年11月高値4,510円から下げた水準にあり、会社予想EPSを基準としたPERは15倍台(1月6日時点)にとどまります。「マイクロン関連銘柄」としての認識が浸透し、業績拡大傾向が続けば、株価の水準訂正も期待できそうです。



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