株価急落は買い場? 四半期大幅増益で割安感強い中小型株10選
株価急落は買い場? 四半期大幅増益で割安感強い中小型株10選

投資情報部 鈴木 英之
2026/03/12
当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
新興株ウィークリー
※YouTubeに遷移します。
株価急落は買い場? 四半期大幅増益で割安感強い中小型株10選
3/9(月)の東京株式市場では、日経平均株価が一時、前週末比 4,000円超下げ、終値でも同2,892円安となり、過去3番目の下落幅を記録しました。
イラン情勢への不透明感が株式市場の逆風となっています。イラン「専門家会議」は 3/8(日)に、次期最高指導者として、殺害されたハメネイ師の次男であるモジタバ師を選出したと発表しました。モジタバ師はイラン革命防衛隊と密接な関係を有する反米強硬派とみなされており、市場では米国・イスラエル対イランの紛争が長期化するとの懸念につながっています。こうした紛争長期化への懸念等を背景に、米原油先物価格(WTI 先物)が一時1バレル120ドル近くまで上昇し、不透明感を一層強める要因となりました。
トランプ米大統領が、戦争の早期終結を示唆したこともあり、3/10(火)の東京株式市場では日経平均株価が反発しました。しかし、同大統領の発言は振れやすく、不透明感が解消されたわけではなさそうです。
そうした中、中小型株市場は相対的に底固い展開です。日経平均株価は2/27(金)の過去最高値58,850円27銭から3/9(月)終値52,728円72銭まで10.4%下落しました。それに対し同じ期間、東証スタンダード市場指数は5.7%下落、同グロース市場指数は4.8%下落にとどまっています。中小型株は海外投資家の保有対象となりにくく、世界的な株安の影響を受けにくかった可能性がありそうです。いわば、3月に入ってからの中小型株の下げは「つれ安」であり、その下落局面は押し目買い好機になるかもしれません。
そこで「新興株ウィークリー」では、株価急落が買い好機になり得る好業績で割安感の強い銘柄を抽出すべく、以下のスクリーニングを行ってみました。
(1)東証スタンダード市場に上場
(2)3月決算銘柄
(3)3月9日(月)まで20営業日の1日当たり平均出来高が2万株以上
(4)2026年3月期第3四半期(2025年10~12月期)の純利益について
前年同期比10%超の増益率、かつ同増益率が通期会社予想増益率を上回る
(5)直近四半期(同)の営業利益が前年同期比10%超の増益
(6)予想PER(会社予想1株利益ベース)が15倍未満
(7)PBR(前期基準)が1倍未満
(8)予想配当利回りが2%超
(9)2/27(金)~3/9(月)の株価下落率が5%超
(10)広義の金融を除く
(11)信用規制・注意喚起銘柄を除外
図表に掲載した銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載順は(9)における株価下落率が大きい順です。
【銘柄一覧】 株価急落は買い場? 四半期大幅増益で割安感強い中小型株10選
| コード | 銘柄名 | 株価 【3/9・円】 |
騰落率(2/27~) | 予想PER | PBR |
|---|---|---|---|---|---|
| 5282 | ジオスター | 433 | -14.8% | 9.5 | 0.58 |
| 4635 | 東京インキ | 1,575 | -13.7% | 11.0 | 0.72 |
| 1866 | 北野建設 | 1,346 | -13.0% | 13.6 | 0.72 |
| 4231 | タイガースポリマー | 1,137 | -12.1% | 10.4 | 0.49 |
| 5210 | 日本山村硝子 | 3,080 | -11.7% | 11.4 | 0.63 |
| 2750 | 石光商事 | 1,357 | -9.2% | 8.2 | 0.78 |
| 6932 | 遠藤照明 | 2,738 | -8.2% | 9.9 | 0.92 |
| 7971 | 東リ | 735 | -6.7% | 11.0 | 0.91 |
| 7795 | KYORITSU | 235 | -5.2% | 10.5 | 0.66 |
| 7561 | ハークスレイ | 738 | -5.0% | 11.2 | 0.57 |
- ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
- ※株価騰落率は、2026/3/9終値を同2/27終値と比較して計算
- ※予想PERは、2026/3/9時価総額を予想純利益(会社予想)で割って算出
- ※PBRは、2026/3/9時価総額を純資産で割って算出
一部掲載銘柄を詳細に解説!
■ジオスター(5282)~日本のインフラを支える黒子的存在の企業
◎日本製鉄系~トンネルの内壁を構成する「セグメント」でトップシェア
1970年に、八幡製鉄(現在の日本製鉄)と熊谷組の折半出資によりプレスコンクリート(株)として設立されました。現在も日本製鉄(間接保有含む議決権所有割合は2025年3月末時点で44.1%)グループの一翼を占めます。
「セグメント」の製造販売および工事請負が主力事業で、2025年3月期の売上構成比は61%です。「セグメント」は、おもにシールド工法で造られるトンネルの内壁を構成する、コンクリートや鋼鉄製のブロック(輪切り状態の部品)で、同社がトップシェア(会社側)を有しています。その他、引張に強い鉄筋と圧縮に強いコンクリートを組み合わせ頑強な構造物を造る「RC土木」に展開しています。
◎2026年3月期は業績見通しを上方修正
2026年3月期の会社計画は2/6(金)に上方修正され、売上高は274億円→276億円(前期比3.3%減)、営業利益13億円→15億4千万円(同0.7%減)と修正されました。RC土木製品の受注拡大、価格転嫁やコスト削減の効果もあり、第3四半期累計(2025年4月~12月)の営業利益が10億1,100万円(前年同期比37.2%増)と大幅増益となった流れを受けました。
当面参画が予定される主要プロジェクトとしては、善福寺川上流調整池(杉並区)、東京メトロ有楽町線延伸、同南北線延伸、多摩川トンネル(羽田空港・川崎区浮島間)、なにわ筋線(大阪市)等の工事があげられます。
◎業績好調も依然低いPER、PBR
前述したように短期業績は順調です。業績予想の上方修正が連続(2025/11/7および2026/2/6)したこともあり、株価は昨年末以降上昇基調でした。しかし、全般的に株式相場が高値を付けた2/27(金)以降は、イラン問題もあり、下落に転じました。予想PERは10倍未満、PBRは1倍を大きく割り込む状態が継続(3/10時点)しています。地政学的リスクの影響が直接想定される業態でもなく、足元の株価下落は押し目買い好機になっている可能性もありそうです。
■遠藤照明(6932)~業務用LEDに展開。「蛍光ランプ製造・輸入禁止」が追い風に?
◎老舗照明器具メーカー。業務用LEDではトップクラスのシェア
1967年に創業された大阪発の照明器具メーカーです。2010年からLED照明器具の本格販売を開始。業務用LED照明器具のシェアでは、トップクラスです。百貨店や大型商業施設、美術館、ホテルなど多岐に亘る分野で納入実績を有しています。1989年のタイ工場開設を足掛かりに、早くから海外に進出。海外売上高比率は37%(2025年3月期)で、現在は欧州での売上比率が高くなっています。
★照明器具関連事業(売上高構成比78.5%、2025年3月期)
照明器具の製造販売を行う主力事業。開発・生産・品質保証部門が集結する「中央研究所」で、高品位な製品開発をスピーディに実施しています。
★環境関連事業(同18.9%、同)
LED照明器具や空調機器などをレンタルしています。
★インテリア家具事業(同2.6%、同)
インテリア家具の販売を行っています。
◎株主還元強化が好感され、2025年4月末以降上昇基調に
継続してPBRが1倍を下回る状況が続いてきた状況を踏まえ、2025/4/30(水)に2026年3月期~2028年3月期を対象とする新たな中期経営計画を発表。資本効率向上のため、連結収益力の強化や在庫の適正化等の施策を推進し、PBR1倍割れ解消を目指す方針を掲げています。
2022年3月期~2025年3月期の連結配当性向実績は、10.0%~15.8%のレンジで推移してきました。新中計では、連結配当性向の目安として30%という具体的な数値を発表。また、新中計と同時に公表された2025年3月期本決算発表では、自社株買い計画を明らかにしました。株主還元強化の姿勢が好感され、発表翌日の株価は窓を開けて上昇。2025年の後半は伸び悩みましたが、2026年2月以降は再び上昇が加速しました。
◎短期業績は好調。2027年にかけ「蛍光ランプ禁止」が追い風か?
本年1/30(金)に発表された2026年3月期第3四半期累計(2025年4月~12月決算)では、売上高393億円(前年同期比1.7%増)、営業利益36.3億円(同20.1%増)と増収増益でした。業務用LED分野で業界トップクラスの品ぞろえを実現し、照明制御ソリューション分野でトップブランドの地位を獲得した効果が出ているようです。第3四半期累計営業利益の通期会社予想営業利益に対する進捗率は68%で、前年同期の進捗率(四半期累計営業利益/2025年3月期営業利益)61%を上回っており、業績予想上方修正の期待も残ります。
2028年1月以降、「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」の結果を受けて、すべての一般照明用の蛍光ランプ(蛍光灯)の製造と輸入が禁止されます。株式市場で話題になるという期待とともに、同社業績にとっても追い風になる可能性が大きそうです。低PER・低PBRに加え、予想配当利回り(会社予想1株配当金84円を3/10終値2,826円で割った配当利回りは2.97%)も高めです。3/3(火)の高値3,100円からの押し目は投資チャンスかもしれません。
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