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「イラン問題」で荒れ相場も逆行高の好業績中小型株

「イラン問題」で荒れ相場も逆行高の好業績中小型株

「イラン問題」で荒れ相場も逆行高の好業績中小型株

投資情報部 鈴木 英之

2026/03/19

「イラン問題」で荒れ相場も逆行高の好業績中小型株

3月の東京株式市場は不安定な展開が続いています。日経平均株価は3/17(火)時点で前月末比8.8%下落しています。東証スタンダード市場指数は同4.4%下落、同グロース市場指数も3.6%下落しています。中小型株市場は大型株が中心の日経平均株価と同様に下落していますが、下落率は相対的に小さくなっています。

引き続き、イラン情勢への不透明感が逆風とみられます。米国で、企業への融資を中心とする「プライベートクレジットファンド」からの資金流出問題が深刻視されており、内外で金融セクターの株価下落につながっています。3/12(木)に発表された本田技研工業(7267)の業績予想下方修正も、企業業績を占う意味で、注意すべき出来事になっています。

そうした中、中小型株市場の中には「逆行高」を演じる銘柄も現れています。海外情勢に影響を受けやすい大型株市場を避け、値動きの軽い中小型株を選好している投資家も少なくないようです。今回の「新興株ウィークリー」では、3月相場で逆行高を演じている銘柄の中から、四半期増益をテコに今後も人気が継続しやすい銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行ってみました。

(1)東証スタンダード市場、または同グロース市場に上場
(2)3/17(火)終値が前月末終値に対し、上昇率が10%以上50%未満
(3)3月16日(月)まで20営業日の1日当たり平均出来高が5万株以上
(4)直近四半期(3ヵ月)の営業利益が前年同期比で増益
(5)信用規制・注意喚起銘柄を除外

図表に掲載した銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載順は(2)における株価上昇率が大きい順です。ただし上昇率の上限を50%未満としており、短期間に過熱感をもって上昇している銘柄は除外しています。

【銘柄一覧】 「イラン問題」で荒れ相場も逆行高の好業績中小型株

コード 銘柄名 株価
【3/17・円】
騰落率(2/27~)
6189 グローバルキッズCOMPANY 1,064 26.5%
4664 アール・エス・シー 1,140 23.9%
4031 片倉コープアグリ 1,233 22.2%
3927 フーバーブレイン 1,057 18.6%
7980 重松製作所 1,034 15.3%
3392 デリカフーズホールディングス 1,013 14.5%
  • ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
  • ※株価騰落率は、2026/3/17終値を同2/27終値と比較して計算

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■片倉コープアグリ(4031

◎丸紅が大株主。日本最大級の飼料会社

1920年(大正9年)創業、日本最大級の売上規模を誇る肥料会社です。果樹・園芸用肥料を得意とする片倉チッカリンと、米麦向け肥料を得意とするコープケミカル、2社の合併により2015年10月に誕生しました。全国農業協同組合連合会が23.59%、丸紅が22.60%を保有(2025年9月末時点)しています。

売上面での主力は肥料で売上高(2025年3月期)の80%を占めています。全国に支店・工場を設置し、地域密着型の事業展開を行っています。日本列島は、気候や土壌の質等の環境、育てている農作物の種類が地域によって様々です。当社は全国津々浦々にある多様なニーズに応えるため、地域密着型で事業展開をしています。ただ利益面では苦戦しており、営業利益(同・消去前)構成比は7%にとどまっています。

◎稼ぎ頭は化学品

化学品は売上高(同)の15%にとどまりますが、営業利益(同)の80%を占める「稼ぎ頭」です。HALAL認証※を活かした東南アジア向け化粧品原料等の販売が近頃は好調であったりと、時代のニーズに対して事業の多角化で呼応していこうとする方針を掲げています。

※HALAL(ハラル)認証・・・ハラルは、イスラム教において「許されること」を意味する。同認証は、イスラム教の教義に沿った製法であることの証明。世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシアで、当社はIndonesia HALAL認証取得原料の拡充を次々と進めている。インドネシアでは2019年10月より取引される食品や化粧品にHALAL認証取得を義務付ける法律が施行され、目下、需要が増大中。

◎第3四半期累計期間は増収・黒字転換。営業利益計画に対し100%を超える進捗率

2026年3月期第3四半期累計(2025年4月~12月期)の売上高は302億円(前年同期比3.5%増)、営業利益4.5億円(前年同期は0.44億円の赤字)と増収・黒字転換でした。稼ぎ頭の化学品は減益でしたが、肥料が黒字転換したことで利益が改善しました。昨年8月に渋谷の賃貸物件が竣工し、不動産部門も利益貢献となりました。

◎構造改革を経て、営業利益は20263月期4.5億円から20313月期に27.2億円を計画

2026年3月期は構造改革期間(2031年3月期が最終年度)の初年度です。売上高450億円(前期比8.8%増)、営業利益4.5億円(同30.8%減)が会社計画です。例年1~3月期は営業利益を計上する傾向にあります。すでに第3四半期累計営業利益の通期計画に対する進捗率は100%に達しており、保守的な印象です。中東情勢の悪化に伴うホルムズ海峡の閉鎖が肥料価格の高騰につながる可能性も指摘されています。ただ、2026年3月期に会社側は構造改革費用26.4億円を計上する予定で、純損益は20億円の赤字を見込みます。

会社側は構造改革期間中の数値目標として、2028年3月期に営業利益10.9億円、2031年3月期に27.2億円を計画しています。肥料事業では生産拠点の集約・合理化、生産品目の最適化を進める方針です。成長のけん引役として化学品は利益の稼ぎ頭として期待され、不動産事業は安定収益で支える構図になりそうです。

■デリカフーズホールディングス(3392)~20273月期計画を上方修正。外食産業の人手不足は追い風

◎外食・中食向けにカット野菜・ホール野菜を販売

1979年に、外食産業向けカット野菜の製造・販売を目的とし、名古屋市中村区で創業されました。当時米国において、ファーストフードチェーンにカット野菜が使用されており、日本でも外食産業の成長とともにカット野菜事業が成立するという確信が創業につながりました。その後、創業時の読み通り、外食産業が全国規模で拡大する中、1984年に東京へ進出し現在に至っています。

◎調達・加工から配送・販売まで一気通貫で対応

主力事業は「青果物事業」です。外食産業、中食産業向けにカット野菜に加え、野菜を丸ごと提供するホール野菜やミールキット(特定の料理を完成させるために必要な食材、調味料、レシピが一式セットになった商品)の製造販売を行っています。厳選された契約農家から大量購入し、冷蔵温度帯を保つ自社工場や全国19の拠点から、自社物流網を通じ、全国3万店舗の外食・中食産業に提供されています。

◎2026年3月期の会社計画を昨年10月に上方修正

2026年3月期は当初売上高610億円、経常利益15億円の計画でしたが、昨年10月に上方修正され売上高640億円(前期比8.9%増)、経常利益21億円(同137.6%増)となり、予想配当も増額(年間1株22円→25円)されました。外食産業の堅調な需要増に加え、同産業における慢性的な人手不足が、下処理済み食材への需要増大につながっているようです。青果物価格の落ち着きも手伝い、損益見通しの改善につながりました。

◎中期計画を「前倒し達成」の公算。20273月期(中計最終年度)を上方修正

2027年3月期を最終年度とする「第五次中期経営計画」において、昨年5月時点での数値目標は売上高600億円、経常利益18億円でした。上記したように、昨年10月に上方修正された2026年3月期見通しは、中期計画を1年前倒しするものでした。これを受けて会社側は3/11(水)に2027年3月期の計画を上方修正し、売上高670億円(修正後今期見通しに対し4.6%増)、経常利益25.5億円(同21.4%増)でした。

中期計画上方修正後の株価は上昇しています。3/11(水)終値832円に対し、3/17(火)には1,013円となりました。仮に、2026年3月期の予想EPS(1株利益)84円34銭が2027年3月期予想経常利益同様21%増えるとするならば、EPSは102円の計算で、3/17終値の予想PERは9.9倍の計算です。株価的には割安感が強そうです。

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