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日経平均は底打ち?好決算銘柄をスクリーニング

日経平均は底打ち?好決算銘柄をスクリーニング

日経平均は底打ち?好決算銘柄をスクリーニング

投資情報部 鈴木英之

2026/08/03

日経平均は底打ち?好決算銘柄をスクリーニング

今回の「日本株投資戦略」では、株価反発が期待される好決算銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行いました。東証プライム市場で決算発表を終了した主力銘柄の中から、市場予想を上回る純利益を確保した銘柄をご紹介したいと思います。スクリーニング条件の詳細は図表の脚注に示しました。


★日経平均株価はボトムを打った可能性も

日経平均株価は当面のボトムを打った可能性が大きいと考えられます。テクニカル的に、7/29終値が25日移動平均線からマイナス8.9%乖離しましたが、通常はマイナス7~8%を超える下げは「下げ過ぎ」を示唆すると考えます。


主力半導体株の一角を占めるアドバンテスト(6857)が7/29(水)に2027年3月期業績予想を上方修正しました。7/30(木)の東京株式市場ではこれを好感し、同社株が買い先行となりました。これまでは、好決算を発表しても売られる銘柄が多かった現実がありますが、好決算銘柄の株価上昇は地合いの好転を印象付けています。


アドバンテスト(6857)、キオクシアホールディングス(285A)の7/30(木)終値は、ともに2026年3月期の本決算発表日の株価を下回りました。両社は決算発表で今期以降の成長可能性を示唆しましたが、本来好感されるはずのこの内容を市場は評価せず、株価は上昇しませんでした。株価下落は、業績内容に対して過度な悲観を示す水準に達しているとみられます。
半導体関連は日経平均株価への寄与度が大きい銘柄群であり、両社の株価に懸念材料の織り込みが十分に進んだとみられることから、今後は下押し圧力が和らぎやすく、日経平均株価にとっても、上昇しやすい環境になったとみられます。



【銘柄一覧】日経平均は底打ち?好決算銘柄をスクリーニング

コード 銘柄名 株価
(7/30・円)
年初来高値比
騰落率
四半期決算のポイント
6857 アドバンテスト(7/29) 27,935 -22.3% 2026年テスター市場は44~61%増の見通し(会社側)
6701 日本電気(7/29) 5,002 -17.1% 国内のITサービスと航空宇宙・防衛の収益改善が貢献
1944 きんでん(7/29) 7,203 -16.0% 関西電力向け等に電気工事が伸び、採算も改善
6501 日立製作所(7/29) 5,255 -13.0% 送配電設備がインフラ更新、AIデータセンター向け等に伸長
6301 小松製作所(7/29※) 7,087 -9.6% 米関税によるコスト増や中東緊迫化の影響が想定を下回る
9697 カプコン(7/28) 4,107 -8.0% 独自のゲーム性が特徴の新作『プラグマタ』が好調
6861 キーエンス(7/28) 78,970 -6.2% 中国を含むアジア・米州でセンサー等FA機器の販売が増加
4684 オービック(7/22) 4,736 -5.1% 主力ERPシステムが広範な業種で販売増。新規顧客増加
  • ※QUICKデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
  • ※四半期決算のポイントは各社の2026年4月~6月期決算の内容の一部についてコメントしたもので、全体の特徴を示しているとは限りません。
  • ※銘柄名横カッコ内の日付は決算発表日。小松製作所は取引時間中の発表で、他の銘柄は取引終了後に発表。

    ★スクリーニング条件
    (1)東証プライム市場上場
    (2)時価総額1兆円以上
    (3)7/21(火)~7/29(水)に決算発表
    (4)3月決算銘柄
    (5)2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)の純利益が事前の市場コンセンサス(Bloombergコンセンサス)を超過
    (6)7/30(木)終値が決算発表日終値に対して上昇(決算発表が取引時間中の銘柄は決算発表日の前営業日終値と比較)
    (7)取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く(空売り規制銘柄は除きません)

    掲載銘柄は上記条件をすべて満たしています。掲載の順番は年初来高値からの下落率が大きい順です。



一部掲載銘柄を解説!

■アドバンテスト(6857)~AI向けで圧倒的なシェア。7/29に業績予想を上方修正

◎半導体テスターのトップ企業

半導体テスターのトップ企業です。テスターは半導体製造工程で複数回、製品に欠陥があるかどうか検査を行う装置です。半導体テスター市場の同社世界シェアは、2019年の55%から、2025年には65%と拡大傾向(会社調べ)で、当社の存在感が増しています。AI半導体最大手であるエヌビディア(NVDA)は、GPUに台湾TSMCのパッケージ技術を採用していますが、同技術の半導体テスター市場ではシェア8割と推測されています。 AI向け半導体は複雑かつ高価であり、歩留まりや信頼性を上げるために、多くのテストが行われるようになっており、半導体テスト需要は好調に推移しています。2026年3月期の大口販売先は、エヌビディア(売上高の20.2%)、台湾TSMC(同11.1%)となっています(以上、有価証券報告書)。

◎市場では2027年3月期も大幅増益を予想

7/29(水)に発表された2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)決算では、営業利益が1,899億円(前年同期比53.3%増)と好調。2027年3月期通期の会社予想営業利益は6,275億円→8,460億円(前期比69.5%増)に上方修正されました。7/30(木)時点の市場予想営業利益(Bloombergコンセンサス)は、2027年3月期7,833億円(前期比57.7%増)、2028年3月期9,887億円(前期比26.2%増)です。修正後の2027年3月期会社予想営業利益は市場予想を8%程度上回っています。


2025年10月に自社株買い計画を発表。2026年6月末時点の進捗率は以下の通りです。
・取得可能株数 1,800万株(発行済株数の2.5%)に対して20.08%
・取得価額上限 1,500億円に対して同57.61%
・取得予定期間 2025年11月から1年間


本決算と増収増益見通しが発表された4/27(月)終値は31,500円でした。7/30(木)終値はそれを下回っています。市場は、4/27以降の業績拡大見通しを全面的に否定した形になっており、株価の下げは行き過ぎであるとみられます。




■日立製作所(6501)~日本の社会インフラを支える企業。第1四半期は全セグメントが好調

◎企業グループを再編し、企業価値を向上

1910年に茨城県の鉱山機械修理小屋で創業して以来、社会インフラを支える技術や製品を開発してきました。日本を代表する巨大企業グループを形成し、2006年頃には上場子会社22社を擁していました。しかし、2009年3月期に7,873億円の最終赤字を計上したことを契機に「親子上場」の解消を含むグループの再編に注力。2022年に上場子会社の解消を実現。企業価値は向上し、株価(株式分割を勘案した実質的株価)は2010年安値から2026年高値まで21倍にも上昇しました。


現在では、日本の技術革新をけん引するリーディングカンパニー的存在です。主な事業(コア事業)は以下の通りです。(カッコ内は2026年3月期消去前売上収益構成比、利益構成比※)

(1)デジタルシステム&サービス(27%、35%)・・・システムインテグレーション、クラウドサービス、ITプロダクツ他
(2)エナジー(29%、30%)・・・エネルギーソリューション
(3)モビリティ(12%、8%)・・・鉄道システム
(4)コネクティブインダストリーズ(32%、31%)・・・ビルシステム、計測分析システム、インダストリアル・プロダクツ、水・環境


◎業績予想を上方修正。市場の懸念は杞憂に?

7/29(水)に発表された2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)決算では、「Adjusted EBITA」が3,235億円(前年同期比36.2%増)と好調。2027年3月期通期の会社予想「Adjusted EBITA」は当初予想から1,000億円上方修正され、1兆5,200億円(前期比15.9%増)に修正されました。送電機器需要の好調を背景に、「エナジー」の好調が目につきます。株価は「SaaSの死」を懸念する「誤解」もあり、2/10高値6,039円から下げていますが、今後の「失地回復」に期待したいところです。


※ここでの「利益」は、「Adjusted EBITA」で、調整後営業利益(一般的な営業利益に近い)に企業結合で認識した無形資産等の償却費を加えた数値になります。日立製作所は、調整後営業利益を営業利益に代わる経営指標として公表しています。







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