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株価上昇期待のAI・半導体関連銘柄8選 2026年後半、注目の中小型株は?

株価上昇期待のAI・半導体関連銘柄8選 2026年後半、注目の中小型株は?

株価上昇期待のAI・半導体関連銘柄8選 2026年後半、注目の中小型株は?

投資情報部 髙田航輝

2026/08/06

株価上昇期待のAI・半導体関連銘柄8選 2026年後半、注目の中小型株は?

今回のテーマは「AI・半導体」です。

7月31日(金)にキオクシアホールディングス(285A)が2027年3月期第1四半期の決算を発表しました。

営業利益は1兆2,700億円で会社予想の1兆2,980億円、市場予想(Bloombergコンセンサス)の1兆3,720億円には届きませんでしたが、前年同期比で約28倍の増益という結果でした。

一方で、同社が重視しているNon-GAAP(※1)営業利益は1兆3,262億円で会社予想の1兆3,000億円を上回りました。また、決算発表と同時に最大8,000億円の自社株買いと1株を3株にする株式分割も発表されました。

決算を受けて翌週の8月3日(月)の株価終値は49,160円(前週末比+2,660円)で上昇となりました。大幅増益と自社株買いが好感されたと思われます。

韓国のメモリー大手SKハイニックスは7月29日(水)の決算発表を受けて株価が大幅に下落していたため、キオクシアについても波乱の展開が懸念されていましたが、短期的には無事に決算発表を通過した印象を受けました。

AI・半導体・メモリーについては、今後も需給状況やハイパースケーラーの設備投資の状況によって値動きが荒い展開が予想されます。

一方で7月下旬より本格化している決算発表を俯瞰すると、半導体関連銘柄については、おおむね良好な業績となっていると思われます。

そこで今回は2026年後半戦で株価上昇が期待できる中小型の半導体関連銘柄をピックアップしてみました。

銘柄紹介の後には、知っておきたい「私設取引システム(PTS)」の利用方法も記載していますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。


※1:キオクシアホールディングスが重視する経営上の社内指標で、本来の収益力を評価しやすくするために、非経常的な項目(一時的な支出など)やその他特定の調整項目を控除した指標。



【スクリーニング条件】

1.東証スタンダード市場、もしくは東証グロース市場に上場

2.各種資料・報道などから、「AI・半導体」に関連する銘柄とみられること

3.前期純利益の実績が黒字

4.今期の会社予想の営業増益率が前期比10%以上

5.取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く


※図表の銘柄は上記の条件をすべて満たしています。

※掲載の順番は銘柄コード順です。

【ご参考】日経半導体株指数(日足・2026年初から2026年7月末まで)

【銘柄一覧】

コード 銘柄名 株価
【8/4・円】

決算発表日
または
発表予定日
今期営業増益率
(会社予想)
投資のポイント
3131 シンデン・ハイテックス(3) 4,500 8月10日 59.4% 半導体、ディスプレイ、システム製品などの商品の仕入・販売を行う専門商社。韓国のメモリー大手、SKハイニックスとも取引がある。
3449 テクノフレックス(3) 4,765 8月6日 53.1% 配管用フレキシブル継手や介護事業、自動車・ロボットの金属部品製造・販売などを展開。クリーンエネルギー関連、半導体メーカー関連が伸び、7月15日に中間期および通期業績の会社予想を上方修正。
3891 ニッポン高度紙工業(3) 6,800 7月31日 69.8% AIサーバー等に使われるコンデンサ向けセパレータ材料などを取り扱う。AIサーバー関連需要が好調に推移し、今期の中間期及び通期業績の会社予想を上方修正。
4463 日華化学(12) 2,032 7月31日 40.4% 主力の化学品事業で半導体製造に必要な電子材料関連工程薬剤を取り扱う。7月31日に今期通期の業績の会社予想を上方修正。
4970 東洋合成工業(3) 13,690 8月7日 36.3% 主力製品は、半導体のフォトレジスト用感光性材料。先端半導体向け材料を中心に、今期は過去最高の売上高475億円の会社予想。
6337 テセック(3) 3,185 7月28日 265.4% 半導体向けのハンドラ(半導体の電気的測定結果をもとに性能ごとに分類・選別する装置)、テスター(測定装置)を取り扱う。第1四半期はハンドラの受注・売上が急増し、大幅な増収増益。
6668 アドテック プラズマ テクノロジー(8) 3,770 7月10日 38.2% 半導体ウエハの成膜やエッチングの際に必要なプラズマ環境を作りだす電源装置が主力製品。半導体製造装置メーカーの需要が好調で、7月10日に通期の会社予想業績を上方修正。
6777 santec Holdings(3) 19,440 8月7日 16.2% 光ファイバーケーブルの検査装置を製造しており、データセンターへの旺盛な設備投資需要により、北米向けが伸びる。
  • ※Quickデータ、会社公表データ、各種報道等をもとにSBI証券が作成。
  • ※銘柄名のカッコ内の数字は決算月を記載。
  • ※今期会社予想増益率は8月4日時点にて記載。

一部掲載銘柄を詳細に解説!

ニッポン高度紙工業(3891)

★日足チャート(6か月)

★業績推移(百万円)

◎製紙業に分類だけど、電子部品材料を扱う会社

同社は東証スタンダード市場に上場しており、時価総額は727億円です(※1)。主にアルミ電解コンデンサ用セパレータや機能材を製造しています。

東証33業種では、王子ホールディングス(3861)や大王製紙(3880)と同じ「パルプ・紙」に分類されているため、意外かもしれませんが、ニッポン高度紙工業のメイン顧客はエレクトロニクス業界の会社です。

同社が製造するアルミ電解コンデンサ用セパレータや機能材(特に電気二重層キャパシタ用セパレータ)はAIサーバー・データセンター設備内で必要とされる電子部品の材料であるため、隠れた「AIサーバー・データセンター」関連銘柄といえます。

※1:8月4日の終値ベース。


◎第1四半期は好スタート、上方修正も発表

7月31日の取引時間中に行われた今期(2027年3月期)第1四半期の決算発表では、売上高60億5,300万円(前年同期比30.3%増)、営業利益は17億7,700万円(同107.6%増)の増収増益でした。

今期の年間配当予想は前回予想と変わらず、1株当たり110円で前期比20円の増配です。予想配当利回りは1.61%です(※2)。

また、決算発表同日に、中間期と通期の業績予想の上方修正を発表しました。営業利益をみると、通期業績を前回発表時から36.4%上方修正しています。

AIサーバー関連等の需要が好調に推移し、同社主力製品のアルミ電解コンデンサ用セパレータの売上が伸びたことが要因です。売上高増加に伴う稼働率向上によって、原価率が低減し、原材料費高騰のコスト増を吸収しています。

※2:8月4日の終値6,800円にて算出。


◎株価の動きと今後の展開

第1四半期の決算発表は7月31日の取引時間中に行われ、好決算を受けて、株価は大幅に上昇しました。7月31日の終値は6,730円(前日比+1,000円)で、その日の上限まで買われました。

ストップ高まで買われたとはいえ、6月18日に付けた年初来高値11,110円には程遠く、V字復活ができるか注目です。

今後の展開ですが、トレンド(株価の方向性)やモメンタム(上昇・下落の勢い)に左右される展開が予想されます。

AI・半導体に関連する企業の決算内容を俯瞰すると、好決算の企業が多かったと思います。一方で、これらの好決算は、すでに織り込み済みであり、個別銘柄の株価上昇には、好業績プラス「AI・半導体関連銘柄」全体の上昇モメンタムが必要であると思われます。

そのため、同社の決算や株価だけを注視するのではなく、キオクシアホールディングス(285A)や太陽誘電(6976)などの大型株にも注目し、市場全体の資金の流れを把握する必要がありそうです。

リスクとしては、AIサーバーやデータセンターの設備投資需要が減退することや、関連銘柄の下落モメンタムが強まり、株が売られることが挙げられます。

また機能材は、売上高の61.3%を海外顧客が占めるため(※3)、為替が円高に振れることにより利益を圧迫する可能性があります。

※3:2026年3月期の決算説明会資料を参照。

アドテック プラズマ テクノロジー(6668)

★日足チャート(6か月)

★業績推移(百万円)

◎半導体製造に欠かせないプラズマ電源を製造

同社は東証スタンダード市場に上場しており、時価総額は323億円です(※4)。

主に半導体・液晶基板製造工程に使用する製造装置に搭載される、プラズマ用高周波電源、マッチングユニットおよび計測器などの設計・製造・販売などを行っています。

半導体製造の前工程では、エッチングや成膜など、プラズマを発生させるプロセスが多いです。同社は、このプラズマを発生させる高周波電源を製造しており、半導体製造には欠かせません。

※4:8月4日の終値ベース。


◎減収減益から一転、今期予想は増収増益・増配へ

7月10日に発表された今期(2026年8月期)の第3四半期業績は、売上高が90億7,500万円(前年同期比11.8%減)、営業利益が14億2,400万円(同16.5%減)で減収減益でした。

2025年8月期の下期に米国関税政策の影響で受注環境が急速に悪化し、受注残高の減少が今期の売上高の減少というかたちで表面化していると考えられます。

一方で、決算発表同日に通期業績と配当予想の上方修正を発表しています。売上高、および各段階利益の予想を引き上げています。

営業利益は前回発表した予想より58.2%増加しており、25億円(前回予想は15億8,000万円)の会社計画です。2025年8月期通期の営業利益が18億800万円だったことから減益予想から増益予想に転じたことになります。

また、年間の1株当たり配当予想も30円(前回発表は24円)に引き上げています。2025年8月期の年間配当金が1株当たり27円だったので、減配予想から増配予想へ転じています。

今回の年間配当予想をもとにした、予想配当利回りは0.79%です(※5)。

上方修正の理由として半導体関連の設備投資拡大の動きを背景に、第2四半期以降、同社の受注環境が好転したことを挙げています(※6)。

※5:8月4日の終値3,770円にて算出。

※6:7月10日公表の「業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ」参照。


◎株価の動きと今後の展開

決算発表後の7月13日以降、株価は上昇基調とならず、7月29日の安値2,449円をつけるまで下落してしまいます。その後は上昇基調に転じ、8月4日の終値は3,770円です。

キオクシアホールディングス(285A)や東京エレクトロン(8035)の決算発表を通過し、大幅な株価下落がなかったことが相場への安心感につながり、アドテック プラズマ テクノロジーの決算内容が評価され、株価が上昇しているのではないかと思われます。

半導体関連銘柄が好決算を発表する中、同社は第3四半期決算で減収減益を発表しており、一見すると業績面で失望が出る内容だったかもしれません。

しかし、受注残高を急速に積み上げており、将来の売上高への寄与が期待できる、隠れた好業績銘柄であるとも考えられます。

第3四半期末時点の全セグメント合計の受注残高は88億7,800万円で、第2四半期末の69億9,000万円より27%増加しています。

また、前年同期末(2025年8月期第3四半期末)の受注残高44億6,400万円と比較すると約2倍の増加となります。

リスクとしては、7月29日の安値2,449円から株価が急騰しているため、短期的な株価調整(下落)には注意が必要です。

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