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キオクシア、太陽誘電に続くか!?大幅増益の「AI・半導体」銘柄

キオクシア、太陽誘電に続くか!?大幅増益の「AI・半導体」銘柄

キオクシア、太陽誘電に続くか!?大幅増益の「AI・半導体」銘柄

投資情報部 鈴木英之

2026/08/10

キオクシア、太陽誘電に続くか!?大幅増益の「AI・半導体」銘柄

今回の「日本株投資戦略」では、今後の株式市場のリード役として期待できる「AI・半導体」関連銘柄について、選別を試みました。
東証プライム市場で決算発表を終了した「AI・半導体」銘柄の中から、前年同期比の増益率が高く、今後も高成長が期待される銘柄をご紹介したいと思います。スクリーニング条件の詳細は図表の脚注に示しました。


★日経平均株価はボトムを打った可能性も

日経平均株価は当面のボトムを打った可能性が大きいと考えられます。テクニカル的に、7/29終値が25日移動平均線からマイナス8.9%乖離しましたが、通常はマイナス7~8%を超える下げは「下げ過ぎ」を示唆すると考えます。


主力半導体株の一角を占めるアドバンテスト(6857)が7/29(水)に2027年3月期業績予想を上方修正しました。7/30(木)の東京株式市場ではこれを好感し、同社株が買い先行となりました。これまでは、好決算を発表しても売られる銘柄が多かった現実がありますが、好決算銘柄の株価上昇は地合いの好転を印象付けています。


アドバンテスト(6857)やキオクシアホールディングス(285A)の7/30(木)終値はともに、2026年3月期の本決算発表日の株価を下回っていました。日経平均株価への寄与度の大きい半導体関連銘柄でリスク要因の織り込みが進み、将来への期待が織り込まれない形になったことで、日経平均株価は上昇しやすくなったとみられます。



【銘柄一覧】キオクシア、太陽誘電に続くか!?大幅増益の「AI・半導体」銘柄

コード 銘柄名 株価
(8/6・円)
2026年4~6月期
純増益率
四半期決算のポイント
3778 さくらインターネット 3,495 黒字転換 通期会社計画を上方修正。GPUサーバーや計算機能をネットで利用できるサービスの需要が拡大
6925 ウシオ電機 4,093 黒字転換 アプライド・マテリアルズと提携する半導体後工程向け露光装置(シェア約9割)が好調
6976 太陽誘電 9,939 黒字転換 通期会社計画を上方修正。修正後利益も市場予想超過。AIサーバー向けにMLCC販売が伸長
285A キオクシアホールディングス 48,740 4506.0% スマートデバイス向け、SSD&ストレージ向けともに増収。販売単価は前四半期比約70%上昇
6471 日本精工 1,173.5 795.8% 通期会社計画を上方修正。半導体製造装置向け、工作機械向けにベアリングの需要が拡大
6754 アンリツ 3,525 463.6% AIサーバーやデータセンターの高速化・大容量化で検査・測定需要急増。1Q受注高は前年比94%増
6103 オークマ 5,520 253.7% 通期会社計画を上方修正。欧米を中心に航空宇宙分野やデータセンター向けが好調
6963 ローム 4,600 203.6% AIサーバー向けに高効率な次世代パワー半導体等を供給。AIサーバー向け半導体が好調
4188 三菱ケミカルグループ 1,184.5 194.0% 半導体製造用合成石英やフォトレジスト用感光性ポリマーに強み。上半期会社計画を上方修正
6516 山洋電気 5,930 184.9% おもに冷却ファンの企画・製造・販売を行う主力事業が好調。全社受注高は前年比56%増加
6645 オムロン 6,819 131.1% 通期会社計画を上方修正。AI需要拡大を背景に半導体業界・2次電池業界向けに制御機器が拡大
6134 FUJI 8,117 122.1% プリント基板に電子部品を装着するマウンター等を販売。AIサーバー向け拡大。通期会社計画上方修正
6762 TDK 3,013 94.3% AIデータセンター向けにセラミックコンデンサが増加。HDD市場の需要拡大も追い風
6857 アドバンテスト 32,930 93.8% 通期会社計画を上方修正。AI半導体・メモリーの双方に強み。半導体の高機能化でテスト需要が拡大
6752 パナソニックホールディングス 4,413 89.2% 通期会社計画を上方修正。データセンター向け蓄電システム、半導体製造装置向けFA機器が増える
6981 村田製作所 7,421 63.7% 通期会社計画を上方修正。データセンター向け積層セラミックコンデンサ、リチウムイオン二次電池が増加
6861 キーエンス 85,530 51.0% 省人化需要高まる中国を含むアジアや米州でセンサー、カメラなどのFA関連機器が伸びる
  • ※QUICKデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
  • ※四半期決算のポイントは各社の2026年4月~6月期決算の内容の一部についてコメントしたもので、全体の特徴を示しているとは限りません。
  • ※「通期会社計画」は2027年3月期業績に関する会社計画を示しています。


    ★スクリーニング条件
    (1)東証プライム市場上場
    (2)時価総額1,000億円以上
    (3)事業内容が半導体、半導体製造装置、AIデータセンター、フィジカルAIに関連
    (4)7/21(火)~8/5(水)に決算発表
    (5)3月決算銘柄
    (6)予想EPSを公表しているアナリストが3名以上
    (7)2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)の純利益が前年同期比50%超の増益、または黒字転換
    (8)今期(2027年3月期)、来期(2028年3月期)の市場予想純利益(Bloombergコンセンサス)がともに前期比10%超の増益予想
    (9)取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く(空売り規制銘柄は除きません)

    掲載銘柄は上記条件をすべて満たしています。掲載の順番は2027年3月期第1四半期の純増益率(前年同期比)が大きい順(黒字転換を優先)です。


一部掲載銘柄を解説!

■キオクシアホールディングス(285A) ~市場は業績拡大を予想も株価は乱高下。今後はどうなる?

◎「NAND型フラッシュメモリー」を発明。サンディスクグループとの合弁を合わせれば世界トップ級

NAND型フラッシュメモリーの製造大手企業です。設立母体である東芝が1987年に発明し、次第に用途を拡大してきました。フラッシュメモリー自体に加え、同メモリーを用いた次世代記憶装置であるSSD※、メモリーカード等が製品です。「NAND型フラッシュメモリー」の市場シェアは、同社単独ではサムスン電子、SKハイニックスに次ぐ第3位グループとみられますが、米サンディスクグループとの製造合弁を合わせると、2025年3月期の生産量シェア(記憶容量ベース)は29%と世界トップ級(同社「統合報告書」)になります。
※SSD(Solid State Drive)は、主にパソコンやスマホ、データセンターなどで使われる「データを保存する装置」で、主にNAND型フラッシュメモリー、コントローラー、DRAMで構成されます。なお、DRAMを搭載しないSSDもあります。


◎市場は業績拡大を予想も株価は乱高下

2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)の売上収益は1兆7,671億円(前年同期比415%増)、営業利益は1兆2,700億円(前年同期は448億円)でした。「SSD&ストレージ」の売上収益の6割超を占めるデータセンター・エンタープライズ向けが旺盛なAIサーバー向け需要を受けて物量・販売単価とも増加・上昇しました。スマホ向け等も単価が上昇し、販売単価は全体で前四半期比70%上昇しました。


会社側は第2四半期(2026年7月~9月期)の売上収益を2兆3,900億円(前年同期比433%増)、営業利益を1兆8,900億円(前年同期の859億円から大幅増)と計画しています。9/29を権利落ち日とする株式分割(1株→3株)と自社株買い枠設定(2026/8/3~10/30・株式数最大3,000万株・取得価額最大8,000億円)も発表しています。


株価は、本決算を発表した5/15(金)終値で44,450円でした。この決算発表を契機に同社の業績拡大と株価上昇に対する期待が高まり、6/22(月)には112,700円まで急騰しました。しかし、その後株価は急落し、7/30(木)には一時36,020円まで下落。下落率は68%(いわゆる半値八掛け二割引)に達しました。


株価急落の背景は、急騰の反動に加え、米大手クラウド業者のデータセンター投資の持続性に疑問が生じたこと、メモリー価格の高値維持に対する疑問が生じたこと等があげられます。しかし、同社のビジネスがパソコンやスマホの販売動向に左右されるモデルから、クラウド業者等との長期契約に基づき販売単価を安定させるモデルへ変わる可能性はありそうです。2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)決算では営業利益が市場予想を下回りましたが、一時費用等を控除しないNon-GAAP営業利益ベースでは会社側のガイダンス(5/15発表)を上回っており、過度の不安は不要でしょう。市場(Bloombergコンセンサス)では、同社の営業利益について、2026年3月期8,703億円(実績)から2027年3月期7.8兆円、2028年3月期10.3兆円を予想しています。このシナリオが現実味を帯びてくれば、株価は再び本格的に上昇する可能性もありそうです。




■パナソニックホールディングス(6752) ~2027年3月期、第1四半期を最高益でスタート

◎日本の家電業界を長年リード。近年は構造改革に注力

「経営の神様」と称えられる松下幸之助が1918年に大阪市で配線器具を製造する会社として創業。その後は長く、日本の家電業界を牽引する企業として君臨してきました。現在は、白物家電・電池・空調機器・電材など多角的な事業を持つ総合電機メーカーで、2022年4月から持株会社体制に移行し、事業ごとに子会社を分けて経営しています。


ここ数年は「構造改革」が最大のテーマです。2024年12月に車載機器事業(PAS)を投資ファンドへ譲渡して連結対象から外し、2026年3月には住宅設備事業を担うパナソニック ハウジングソリューションズの株式80%をYKK側へ譲渡し、同社を持分法適用会社としました。テレビや一部の産業デバイス、キッチン家電なども「課題事業」に位置づけ、中国シフトや事業縮小・撤退を進めています。さらに2026年春からは中核のパナソニック株式会社を解体し、HVAC&CC・エレクトリックワークス・パナソニックの3社に分割する再編も発表されました。


◎「最高益が視野」をどうみるか

業績は拡大期に入ってきました。2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)は、AIインフラ関連事業に加え、データセンター需要の恩恵を受ける周辺事業が想定以上に伸長し、営業利益が1,824億円(前年同期比110%増)と、第1四半期としては1985年以来41年ぶりとなる過去最高益の更新となりました。これを受けて会社側は2027年3月期の予想営業利益を400億円引き上げて5,900億円(前期比149%増)としました。通期予想営業利益5,900億円は1984年に記録された過去最高(5,757億円)を上回る水準で、42年ぶりの通期過去最高益更新が視野に入っています。AI関連需要の拡大とその波及効果を踏まえ、コネクト・インダストリーを中心に業績が拡大傾向です。


株価は7/1(水)に過去最高値4,770円まで上昇し、その後はやや調整しています。しかし、7/30(木)に発表された決算・業績予想上方修正で最高益が視野に入ってきました。市場(Bloombergコンセンサス)では2028年3月期に営業利益7,411億円が予想されています。





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