高配当・割安で注目の中小型株6選 銘柄選びのヒントも掲載!
高配当・割安で注目の中小型株6選 銘柄選びのヒントも掲載!

投資情報部 髙田航輝
2026/08/13
当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
新興株ウィークリー
※YouTubeに遷移します。
高配当・割安で注目の中小型株6選 銘柄選びのヒントも掲載!
今回は「高配当」「割安」を基準にして銘柄を探ってみました。
2026年はAI・半導体関連銘柄が市場のメインテーマとなり、相場もこれらの銘柄が主役となってきたといえます。
一方で、割安株・高配当株はスポットが当たりにくい市況だったのではないでしょうか。
AI・半導体関連銘柄のような、値動きが荒い株ではなく、高配当銘柄を長い期間保有したいと考える投資家も少なくないと思います。
そこで今回は高配当・割安をテーマに銘柄をご紹介します。
安定した値動きの株式を保有するという趣旨から対TOPIX修正ベータもスクリーニング条件に加えました。
ページの最後に、銘柄選びのヒントとして、対TOPIXベータ値の解説があるので、こちらもチェックしてください!
【スクリーニング条件】
1.時価総額3,000億円未満。
2.今期予想PERが14倍以下。
3.今期予想配当利回りが4%以上。
4.前期の純利益実績が黒字。
5.対TOPIX修正ベータが1未満。
6.取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く
※図表の銘柄は上記の条件をすべて満たしています。
※掲載の順番は銘柄コード順です。
今回掲載する銘柄はすべて3月決算期です。全銘柄がすでに第1四半期の決算発表を終えており、すべての銘柄で純利益が前年同期比で増益でした。
各指数のバリュエーション
【銘柄一覧】
| コード | 銘柄名 | 株価 【8/10・円】 |
今期予想PER (倍) |
今期予想 配当利回り(%) |
対TOPIX 修正ベータ |
| 1813 | 不動テトラ | 2,742 | 12.98 | 4.19 | 0.856 |
| 1820 | 西松建設 | 5,428 | 10.45 | 4.60 | 0.766 |
| 4041 | 日本曹達 | 3,935 | 13.34 | 4.06 | 0.823 |
| 4246 | ダイキョーニシカワ | 1,100 | 7.17 | 5.27 | 0.915 |
| 4719 | アルファシステムズ | 3,380 | 13.00 | 4.14 | 0.953 |
| 5970 | ジーテクト | 2,286 | 7.52 | 4.28 | 0.934 |
- ※Bloombergデータ、Quickデータ、会社公表データ、各種報道等をもとにSBI証券が作成。
- ※今期予想PER、今期予想配当利回りは会社予想の業績、配当金を参照。
- ※対TOPIX修正ベータは2026年8月7日より過去5年の日次データを参照。
一部掲載銘柄を詳細に解説!
西松建設(1820)
★日足チャート(6か月)

★業績推移(百万円)

◎老舗の準大手ゼネコンで、筆頭株主に伊藤忠商事
西松建設は準大手ゼネコンで、東証プライム市場に上場しており、時価総額は2,268億円です(※1)。
2024年に創業150周年を迎えました。
メインとなる「土木事業」、「建築事業」のほかに、海外土木工事・建築を手掛ける「国際事業」、不動産開発や脱炭素化に取り組む、「環境・都市開発事業」を展開しています。
同社は2021年12月に伊藤忠商事と資本業務提携契約を締結しています。
伊藤忠商事は西松建設の発行済み株式の総数に対し21.92%を保有しており、筆頭株主となっています(※2)。
※1:2026年8月10日時点。
※2:2026年3月31日時点。2026年3月期の有価証券報告書を参照。
◎第1四半期は増収増益の好スタート
8月7日に発表した2027年3月期第1四半期の売上高は1,026億2,900万円(前年同期比23.8%増)、営業利益は69億9,200万円(同130.8%増)の増収増益でした。売上高売上総利益率も13.5%で、前年同期の11.0%から改善しています。
土木・建築の両事業で増収と利益率の改善が重なったことで、好業績に寄与しました。
年間の1株当たり配当金の会社予想は250円で、前回予想から修正はありませんでした。
決算発表は8月7日の9時に行われており、好決算を受けて株価は素直に反応し、上昇しました。同日の終値は5,448円(前日比+127円)でした。
◎株主還元方針と今後の展開
同社は株主還元の方針としてDOE(株主資本配当率)5%程度を掲げています。最終的な利益によって配当金の額が変動しやすい配当性向とは異なり、DOEが株主還元基準となることは、安定的な配当が期待できます。高配当もさることながら、安定的な配当に期待したい投資家にとっては、注目の銘柄といえると思います。
株価については6,891円の高値を付けた2月27日以降は下落基調で、さえない展開が続いています。決算を受けて株価は上昇しましたが、上方修正などのポジティブサプライズがなく、大幅高とはならず、下落トレンドの転換もはっきりとは確認できていないと思われます。一方、過去10年は上昇基調で推移しています。
高配当が魅力的な銘柄のため、中長期的な視点で、押し目を拾っていく展開になりそうです。
ジーテクト(5970)
★日足チャート(6か月)

★業績推移(百万円)

◎ホンダ系の車体部品メーカー
ジーテクトは東証プライム市場に上場しており、時価総額は1,000億円です(※1)。
自動車のフレームなど車体部品を主力として、トランスミッション部品やEV向けの部品などを製造しています。全体の売上高のうち、車体部品が90.1%を占めています(※2)。
得意先では全体の売上高の52.5%をホンダが占めており、次にトヨタ(23.6%)、SUBARU(9.7%)と続いています(※2)。
主な地域別の売上高をみると、北米が43.2%、日本が16.8%、中国が11.7%、欧州が11.3%です(※2)。
同社はAIがすべての生産活動をコントロールするスマートファクトリーを目指しています。
中国の南沙工場や岐阜県の中部工場では工場内物流の無人化、製造工程の省人化に取り組んでおり、従業員が単調作業や身体的負荷が大きい作業から解放されています。
※1:2026年8月10日時点
※2:2027年3月期第1四半期の実績より。
◎第1四半期は増収増益、営業利益は高水準
8月6日に発表した2027年3月期第1四半期の決算は、売上高が894億100万円(前年同期比15.6%増)、営業利益は51億5,500万円(97.9%増)の増収増益でした。
売上高営業利益率は5.76%で前年同期の3.36%より改善しています。増産効果などが利益貢献し、利益率を押し上げました。
年間の1株当たり配当金の会社予想は98円(前期は96円)で2円の増配計画となっています。
◎連続増配と株価上昇に期待
同社は2027年3月期の配当予想を含む、過去10年間を確認すると、連続増配を継続しています。株主還元目標として、配当性向30%以上、2031年3月期にDOE3.0%の達成を目指しています。
株価について確認すると、2026年は、5月に行われた前期(2026年3月期)の好決算をきっかけに株価が上昇基調に転じています。
今期第1四半期の決算発表を受けた8月7日の終値は2,225円(前日比+61円)で上昇しました。大幅高とはなりませんでしたが8月10日には年初来高値2,323円をつけています。直近で年初来高値を付けている中で、次は2018年5月につけた高値2,569円を超えられるかが焦点になりそうです。
高配当かつ、連続増配の銘柄であるため、中長期的に保有しつつ、好業績に支えられた株価上昇にも期待できる、投資妙味がある銘柄であると思われます。
目下のリスクとしては為替変動リスクが挙げられます。日米政府が協調して円安を抑え込もうとする動きがみられ、為替が円高に振れた場合、業績にマイナスの影響を与えそうです。同社の業績予想の前提とする為替レートは1米ドル150円です(※3)。
※3:2026年3月期決算短信より。
【対TOPIXベータとは?】
最後までレポートを読んでいただき、ありがとうございます。
今回は対TOPIXベータをご紹介します。
この数値は、ある銘柄がTOPIXの動きに対してどの程度反応するのかを示したものです。
一般的にベータ値は、1を基準にして以下のように解釈されます。
・ベータ=1.0ならば、TOPIXと同程度に動く
・ベータ>1.0ならば、TOPIXより大きく動く
・ベータ<1.0ならば、TOPIXより小さく動く
例えばA銘柄のベータ値が1.2の場合はTOPIXが1%動くのに対して平均して約1.2%動くという意味になります。
ただし、ベータ値は時間経過とともに1.0に収束していく特性があるといわれています。
そのため、算出されたベータ値をもとに数字を1.0寄りに計算しなおした、保守的な「修正ベータ」を投資の世界では使うことがあります。
次に対TOPIX修正ベータの使い方です。
例えば、「なるべく安定した高配当な株を保有したい」と考えている投資家がいたとします。
「安定した」という言葉の解釈は様々ですが、定量的に判断する一つの指標として対TOPIX修正ベータが有用かもしれません。
なぜなら、修正ベータ値が1よりも小さいものを選ぶことで、TOPIXよりも安定した値動きが期待される株式を選定できるからです。
注意点としては、対TOPIX修正ベータは過去のデータを参照して算出されるため、将来も同じような値動きをするとは限らないという点です。
PERやPBRと比較するとマイナーな指標だと思いますが、対TOPIX修正ベータ値を知っておくと、より一層、私たちの希望に合った銘柄が見つけやすくなるかもしれません。
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