株の注文方法
基本的な注文方法には、「成行(なりゆき)注文」と「指値(さしね)注文」の2種類があり、これらの注文を「通常注文」といいます。SBIネオトレード証券では、これらの通常注文に各種執行条件(寄付/引け/大引け/不成※1/大引け不成/IOC※2)を指定することができます。 また、通常注文に加えて、株価変動や取引成立を発動条件とする5種類の便利な特殊注文(逆指値S/逆指値M/OCO注文/IFD注文/IFDO注文)も備えています。
- 1 不成(ふなり):指値注文が成立しなかった場合に前引け又は大引けの成行注文に自動的に切り替わります。
- 2 IOC(アイオーシー):発注後、即座に成立しなかった注文数量を失効(キャンセル)させます。
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1.通常注文(2種類)
①成行(なりゆき)注文
価格を指定しない注文で、売買の成立を優先させたい場合や取引を急ぐ場合に用いられます。いくらで取引が成立するかは相場次第となります。
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注文種類 | 執行条件 | 略称 | 内容 |
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成行 | 条件なし | 成行 なりゆき |
即時有効となる、価格を指定しない注文です。 |
寄付 | 寄成 よりなり |
寄付のみ有効な成行注文です。 前場寄付までに発注された場合は、前場寄付のみ有効、前場引けから後場寄付までに発注された場合は、後場寄付のみ有効です。 前場で価格がつかない場合は、後場に引き継がれます。ザラ場(寄付後の取引時間中)に発注された場合は、注文はエラーとなります。 |
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引け | 引成 ひけなり |
引けのみ有効な成行注文です。 前場引けまでに発注された場合は、前場引けのみ有効な成行注文、前場引けから大引け(後場引け)までに発注された場合は、後場引けのみ有効な成行注文になります。 前場で寄り付かなかった場合、注文は後場に引き継がれず、失効します。 前場引けで取引の注文が成立せず、最終約定価格のまま取引が終了するザラバ引けの場合は、注文は失効となります。 後場引けで取引の注文が成立せず、最終約定価格のまま取引が終了するザラバ引けの場合は、プレ・クロージング開始時に板に取り込まれます。 プレ・クロージング中に発注された引け条件付き注文は即時に有効な注文として板に取り込まれます。 |
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大引け | 大引成 おおびけなり |
大引け(後場引け)のみ有効な成行注文です。 前営業日の16:30以降、翌日の注文が予約できます。 他の執行条件への訂正・他の執行条件からの訂正はできません。 詳細はこちら 注文内容・活用例をご紹介しています! |
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IOC | IOC成 アイオーシーなり |
成行注文を発注し、即座に一部あるいは全数量を約定させ、 成立しなかった注文数量を自動的にキャンセル(失効)する注文です。 プレ・クロージング中は、発注後にエラーとなります。 |
②指値(さしね)注文
価格を指定する注文で、買いの場合は、「〇〇円以下で買う」、売りの場合は、「□□円以上で売る」という注文になります。
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注文種類 | 執行条件 | 略称 | 内容 |
---|---|---|---|
指値 | 条件なし | 指値 さしね |
即時有効となる、価格を指定する注文です。 |
寄付 | 寄指 よりさし |
寄付のみ有効な指値注文です。 前場寄付までに発注された場合は、前場寄付のみ有効、前場引けから後場寄付までに発注された場合は、後場寄付のみ有効な指値注文になります。 前場で価格がつかない場合は、後場に引き継がれます。寄付後に発注された場合は、注文はエラーとなります。 |
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引け | 引指 ひけさし |
引けのみ有効な指値注文です。 前場引けまでに発注された場合は、前場引けのみ有効な、前場引けから大引け(後場引け)までに発注された場合は、後場引けのみ有効な指値注文になります。 前場で寄り付かなかった場合、注文は後場に引き継がれず、失効します。 前場引けで取引の注文が成立せず、最終約定価格のまま取引が終了するザラバ引けの場合は、注文は失効となります。 後場引けで取引の注文が成立せず、最終約定価格のまま取引が終了するザラバ引けの場合は、プレ・クロージング開始時に板に取り込まれます。 プレ・クロージング中に発注された引け条件付き注文は即時に有効な注文として板に取り込まれます。 |
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大引け | 大引指 おおびけさし |
大引け(後場引け)のみ有効な指値注文です。 前営業日の16:30以降、翌日の注文が予約できます。他の執行条件への訂正・他の執行条件からの訂正はできません。 詳細はこちら | |
不成 | 不成 ふなり |
指値注文を発注して、引けまでに約定しない場合は、自動的に成行注文へと切り替わる 注文です。 前場引けまでに発注された場合は、前場中に指値注文が約定しなければ、前場引けで成行注文に切り替わります。 前場引け後から大引け(後場引け)までに発注された場合は、後場中に指値注文が約定しなければ、プレ・クロージング開始時に板に取り込まれます。 引けで取引の注文が成立せず、最終約定価格のまま取引が終了するザラバ引けの場合は、プレ・クロージング開始時に板に取り込まれます。 前場で寄り付かなかった場合、注文は後場に引き継がれず、失効します。 プレ・クロージング中に発注した場合は即時に成行指定の注文として扱います。プレ・クロージング中の不成注文の価格変更は登録エラーとなります。 買い注文の発注時は制限値幅の上限金額×購入株数(成行相当額)の資金が必要です。 |
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大引け不成 | 大引不成 おおびけふなり |
大引け(後場引け)のみ有効な成行注文です。 前営業日の16:30以降、翌日の注文が予約できます。他の執行条件への訂正・他の執行条件からの訂正はできません。 詳細はこちら |
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IOC | IOC指 アイオーシーさし |
指値注文を発注し、即座に一部あるいは全数量を約定させ、 成立しなかった注文数量を自動的にキャンセル(失効) する注文です。プレ・クロージング中は、発注後にエラーとなります。 |
2.特殊注文(5種類)
①逆指値S(ぎゃくさしねエス)注文
逆指値S注文(ストップ注文)は、上昇トレンドを確認してから買いたい、損切りの水準を設定して到達したら売りたい、といった場合に用いられます。発動条件を満たしたら即座に自動発注されるので、明確な価格基準を設けてトレードをされたい方にご活用いただきやすい注文です。通常の指値注文は、売りの場合「ある価格以上になったら売り」、買いの場合「ある価格以下になったら買い」という注文ですが、逆指値S注文は、売りの場合は「指定した価格以下になったら売り」、買いの場合「指定した価格以上になったら買い」と指値と株価の位置が逆なので逆指値と呼ばれます。買い注文の場合は、 現在値以上の価格を発動条件として設定し、条件に価格が到達した時点で「成行」または「指値」注文を発注します。売り注文の場合は、 現在値以下の価格を発動条件として設定し、条件に価格が到達した時点で「成行」または「指値」注文を発注します。
- 逆指値SはNEOTRADE W(PC Web版)及びカブ板®・ネオトレAPIで使用している名称です。なお、NEOTRADER(PCダウンロード版、スマホ版)では、逆指値S注文と逆指値M注文を合わせて「逆指値注文」としていますが、逆指値条件において、買いの場合は「以上」、売りの場合は「以下」を選択することで逆指値S注文と同様になります。
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②逆指値M(ぎゃくさしねエム)注文
逆指値S注文と似ていますが、買いの場合は「以下」、売りの場合は「以上」と通常の指値のような発動条件を付している注文です。「M」とつけているのはMarket If Touched(条件に合致したら成行で注文)という意味で、発動条件に達したら成行注文または指値注文が自動発注されます。指値注文と似てはいますが、逆指値M注文は発動されるまで取引所に発注されない点が異なります。他の投資家に注文を知られないことにより、取引が少ない(流動性が低い)銘柄でより良い価格で売買できたり、注文を小出しにして取引価格への影響を抑えたりすることが期待できます。また、発動条件を満たしたときに「成行注文」を選択することで、その時点の他の投資家の指値注文に比べて、約定する確率を高めることもできます。一方、指値注文と異なり、発動条件とした価格での取引成立後に取引所に注文が送られるので、その後の値動き次第では取引機会を逃してしまう可能性もあります。
- 逆指値MはNEOTRADE W(PC Web版)及びカブ板®・ネオトレAPIで使用している名称です。NEOTRADER(PCダウンロード版、スマホ版)では、逆指値S注文と逆指値M注文を合わせて「逆指値注文」としていますが、逆指値条件で買いの場合は「以下」、売りの場合は「以上」を選択することで逆指値M注文と同様になります。
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③OCO(オーシーオー)注文
OCOとは「One Cancels the Other(一方の取引が成立したら、もう一方の残っている注文を取り消す)」の略で、2つの注文(指値注文と逆指値S注文)を同時に発注し、片方の注文が約定するともう片方が自動的に無効になる注文方法です。具体的には、指値注文が約定すると逆指値注文が取り消されます。一方、逆指値条件に価格が到達した場合は、発注済みの注文が自動的に逆指値S注文の内容に訂正されます。「今より安い価格で買いたいけれども、大きく上げるようであれば流れに乗って高い価格でも買いたい」、あるいは「今より高い価格で売りたいけれども、大きく下がるようであればその水準で手仕舞いたい」といったケースで便利な注文方法です。
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④IFD(アイエフディー、イフダン)注文
IFD注文とは「If Done(もし取引が成立したら)」を略したもので、「イフダン注文」とも呼ばれ、新規注文とそれに続く決済注文(反対売買の注文)を同時に発注するものです。最初の注文(親注文)が約定したら(If Done)、その決済注文(子注文)が自動的に発注されるので、決済注文の出し忘れが無く、取引の自動化に役立つ注文方法です。
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IFD注文では子注文の指値価格や逆指値条件を、親注文の約定価格を基準に設定する「値幅指定注文」にすることもできます。
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⑤IFDO(アイエフディー・オー、イフダン・オー、イフダン・オーシーオー)注文
IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法で、新規注文(親注文)と同時に2つの決済注文(利益確定と損切りの2つの子注文)を発注します。IFO(アイエフオー)注文またはIFD-OCO(イフダン・オーシーオー)注文と呼ばれることもあります。 信用取引の場合は、新規建て注文と同時に返済OCO注文を発注し、現物取引の場合は、買付注文と売却OCO注文を指定します。いずれの場合も、IFD注文の子注文をOCO注文で出しておけるので、IFDO注文を使いこなせば取引の自動化、迅速化に役立ちます。
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IFDO注文では子注文の指値価格や逆指値条件を、親注文の約定価格を基準に設定する「値幅指定注文」にすることもできます。
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