「つなぎ売り」を使ってリスクを抑えよう!

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ツナギ猫のつなぎ売り講座

ツナギ猫のつなぎ売り講座

1 つなぎ売りとは、保有する株式に対して同一銘柄を信用取引で売り建てること
2 一時的な価格下落リスクを回避するために利用
3 信用取引の決済時の損益と逆日歩に注意
1 つなぎ売りとは、保有する株式に対して同一銘柄を信用取引で売り建てること
2 一時的な価格下落リスクを回避するために利用
3 信用取引の決済時の損益と逆日歩に注意
5分で分かるネオトレ動画:つなぎ売り
この動画で学べること
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つなぎ売りの使い方
つなぎ売りの注意点
NEOTRADE Wでの取引方法

つなぎ売りとは?

memo

保有している株式に対して、同一銘柄を信用取引で売建てることによって価格下落リスクを回避する(売却したのと同様の経済効果を得る)手法のことを「つなぎ売り」といいます。

投資家

「最近は株主優待をもらうにも長期間保有するっていう条件を付ける会社が増えてきているのよね。でも、あっちの国のあの人やら、こっちの大事件やら、選挙後に波乱があるかもだし、これから2~3ヵ月の間にやっぱり株価が下がりそうな気がしてきた…。あ~今まで持ってきてようやく長期継続保有になったのにここで売りたくないし…どうしたらよいのかしら?」

ネオトラ

「お困りのようだにゃ。一時的な株価下落リスクを避けるなら、つなぎ売りがよいかもしれないにゃ。」

投資家

「えっ、ツナギを着た猫がいきなり? それに、猫が話してる!」

ネオトラ

「俺の名前はネオトラにゃ。今は猫も知育玩具で鍛える時代にゃ、知らんけど」

投資家

「ネオトラって…なんか紛らわしいわね。
でも、ツナギって、そんなボロボロのツナギ要らないわ」

ネオトラ

「この服は売り物じゃないにゃ。まあ、細かいとこはおいといて、つなぎ売りのやり方を説明してやるにゃ」

つなぎ売りのメリットとデメリットとは?

つなぎ売りのメリットは、株価変動リスクを抑えつつ株主優待を得られることです。
具体的には、現物株を保有しつつ信用取引で同数の株を売建するため、株価の上昇や下落の影響をヘッジし、優待権利を獲得できます。
一方、デメリットとしては、信用取引で株を借りるため「逆日歩」というコストが発生する可能性があり、特に優待権利確定前は逆日歩が高額になることがあります。
ただし、この方法は信用取引口座の開設や信用売り可能銘柄であることが条件です。

1分でわかる「つなぎ売り」の仕組み【図解】

つなぎ売りは、現物株の買いと同時に、同じ銘柄を信用取引で売ることで、株価下落リスクを抑えつつ株主優待などの権利を確保することができます。

1

現物買い

株主優待が欲しい銘柄の株を現金で購入する。

2

信用売り

同じ銘柄・株数を信用取引で新規売建注文する(証券会社から株を借りて売る)。

3

決済

権利確定日を過ぎたら、持っている現物株を使って信用売りの決済(現渡し)をすることで、株価下落による損失をカバーできる。

1分でわかる「つなぎ売り」の仕組み【図解】

※寄付…取引が始まるとき、引け…取引が終わるとき
※当社でつなぎ売りを目的としたクロス取引をされる場合は、①一方または両方の注文の執行条件で「寄成」「寄指」または「引成」「引指」を選択し、②同じ株数で、③発注間隔を空けずにご発注ください。
ザラ場中での実施は仮装売買に当たる取引として、システム制御が実施されます。[詳細はこちら]

なぜ株価の変動リスクをゼロにできるの?

株価の変動リスクがゼロになるのは、現物株の損益と信用売りの損益が相殺されるためです。
たとえば、100株を1,000円で購入し同時に100株を信用売りした場合、株価が上昇すると現物株の評価益は増えますが信用売りは損失となります。
一方、株価が下落すると現物株に損失が出ますが、信用売りで利益が出て相殺されます。

例えば、株価上昇が1,000円 → 1,200円の場合
  • 現物株の利益=(1,200−1,000)×100=20,000円
  • 信用売りの損失=(1,200−1,000)×100=▲20,000円
  • 合計損益=0円
例えば、株価下落が1,000円 → 800円の場合
  • 現物株の損失=(1,000−800)×100=▲20,000円
  • 信用売りの利益=(1,000−800)×100=20,000円
  • 合計損益=0円

このように、価格変動により現物取引と信用取引の損益が逆方向に動き合うため、株価の変動リスクを効果的に抑えられます。ただし、信用取引の諸経費や逆日歩などのコストは必要経費として別に発生しますので考慮が必要です。
また、信用取引の売り建てができない銘柄もございますので事前に確認が必要です。

つなぎ売りで発生する4つのコストとは?

つなぎ売りで発生する4つのコストについて以下の表と具体例でまとめました。

コスト名 発生タイミング 計算方法・具体例
手数料 7203トヨタ自動車の現物株の購入時と同銘柄の信用売りを行ったとき 現物取引手数料:100万円なら374円(一律プラン適用の場合、定額プランの場合は無料※)
信用売建手数料:当社は0円
貸株料 7203トヨタ自動車の信用売り保有期間中 約定代金×貸株料率(当社は年率1.1%)÷365日×日数
例:50万円×1.1%÷365×2日=30円(小数点以下切り捨て)
配当落調整金 配当金支払い時期(権利確定から2~3か月後) 1株あたりの配当金が100円で100株を権利確定した場合、配当金は10,000円となります。
現物取引での配当金は、10,000円-(10,000円×20.315%(所得税15.315%、住民税5%))=7,968円の受け取る。
信用取引での配当落調整金は、10,000円-(10,000円×15.315%(所得税))=8,468円の支払い 差額500円がコストになる。
逆日歩(品貸料) 制度信用売りで株不足になったとき 日本証券金融から取引日の翌営業日の昼頃発表され、金額は不足度合いによって変更する。
1株あたり10円の逆日歩が発生した場合、信用売りを100株行っていると10円×100株=1,000円の逆日歩支払いが発生する。
手数料 7203トヨタ自動車の現物株の購入時と同銘柄の信用売りを行ったとき 現物取引手数料:100万円なら374円(一律プラン適用の場合、定額プランの場合は無料※)
信用売建手数料:当社は0円
貸株料 7203トヨタ自動車の信用売り保有期間中 約定代金×貸株料率(当社は年率1.1%)÷365日×日数
例:50万円×1.1%÷365×2日=30円(小数点以下切り捨て)
配当落調整金 配当金支払い時期(権利確定から2~3か月後) 1株あたりの配当金が100円で100株を権利確定した場合、配当金は10,000円となります。
現物取引での配当金は、10,000円-(10,000円×20.315%(所得税15.315%、住民税5%))=7,968円の受け取る。
信用取引での配当落調整金は、10,000円-(10,000円×15.315%(所得税))=8,468円の支払い 差額500円がコストになる。
逆日歩(品貸料) 制度信用売りで株不足になったとき 日本証券金融から取引日の翌営業日の昼頃発表され、金額は不足度合いによって変更する。
1株あたり10円の逆日歩が発生した場合、信用売りを100株行っていると10円×100株=1,000円の逆日歩支払いが発生する。

つなぎ売りは現物と信用売りを組み合わせて優待獲得に使いますが、これらのコストが利益を圧迫します。信用売りの逆日歩は変動が大きくリスク要因です。貸株料は日数に比例し、配当落調整金は配当がある銘柄で発生します。
※手数料の詳細は以下リンク先をご参照ください。
https://www.sbineotrade.jp/stock/fee/

つなぎ売りの手順

手順1 現物取引

猫田商事株(仮の銘柄名)を100株を購入した(現物取引)。
猫田商事

手順2 信用取引売り建て

予想通り株価は上昇したが、これから先が心配になったので、猫田商事100株を信用取引で売り建てた。
猫田商事

手順3 信用取引を買い戻して手仕舞う(決済取引)

心配なイベント通過。やっぱり猫田商事株は下落した。もう大丈夫と思って、信用取引の売り建てポジションを買い戻した(決済取引)。
猫田商事

手順3’ 現渡し(げんわたし)という方法もある

信用取引の売り建てポジションを買い戻す代わりに、手持ちの現物株式を引き渡して決済する「現渡し(げんわたし)」ということもできる。例えば、株主優待目的で保有してきたけれども業績が悪化した、あるいは株主優待が廃止されたなどの理由でもう保有しないことにした、といった場合に現渡しも使える。

つなぎ売りの効果をみてみよう

生徒

「え~、それでどうして株価下落リスクがなくなったのかわかりませ~ん」

ネオトラ

「なんか、急に元気になっとるにゃ。まあ、ええにゃ」
「では、説明するにゃ」
「保有していた株は1500円から1000円になったから、-500円×100株で5万円の目減りだにゃ」
「一方、つなぎ売りした信用取引は、100株売り建てているから500円安く買い戻して5万円のプラスだにゃ!」
「現物株の目減り分と、信用取引の売り建ての収益を合計すると、相殺されるにゃ。あ、でも実際には売り建てていた期間分の貸株料と場合によっては他の管理費がかかることがあるにゃ。
ついでに言えば、ネオトレだと信用取引手数料はだれでもいつでも無料だから、とっても便利だにゃぁ~」

猫田商事

※上記の損益には、金利や税金、諸経費は含まず。

生徒

「聞いてみると簡単そうね、早速動画も見てみるわ」

ネオトラ

「注意事項もしっかり読むんだにゃ!」

結局やる価値はある?損益分岐点の考え方

つなぎ売りが採算の取れる条件は「優待価値 > コスト総額」で表されます。損益分岐点の計算式は以下の通りです。
"優待価値">"手数料"+"貸株料"+"配当落調整金"+"逆日歩"

具体例として

  • 優待価値10,000円、コスト総額8,000円 → 採算取れる
  • 優待価値5,000円、コスト総額3,000円 → 採算取れる
  • 優待価値3,000円、コスト総額2,500円 → 採算取れる

逆に採算が取れない例は、優待価値1,000円でコスト総額2,000円の場合、コストが優待価値を上回り損失となります。
つなぎ売りはコスト管理が重要で、優待価値がコストを大きく上回る場合にのみ採算が取れ、リスクを抑えて株主優待を獲得する手段として有効です。

まとめ

つなぎ売りは、現物株を保有しながら同じ銘柄を信用取引で売建することで、株価の変動リスクを抑えつつ株主優待を確実に得る手法です。
株価下落時には信用売りの利益で損失をカバーできます。手数料や逆日歩などのコストもあるため注意が必要ですが、リスクヘッジに便利な方法として人気があります。

よくある質問

つなぎ売りは禁止されているのですか?

つなぎ売りをする場合、仮装売買などの相場操縦行為を行わないように注意が必要です。
なお、つなぎ売りには法律で禁止されているケース(新株や公募増資などが絡むつなぎ売り)もございますので、ご留意ください。

特に取引時間中(ザラ場中)は、仮装売買だけではなく、株価固定や株価の意図的な形成を含む、相場操縦行為と見なされる場合があるため、市場開始時間(寄付)や取引終了時間(引け)に行うのが基本です。
また、不公正売買防止の観点から、クロス取引の発注方法やタイミングについてシステム制御を導入している証券会社があります(システム制御のルールは各社によって異なります)。

例えば売り注文と買い注文の発注数量を同じにする、執行条件は売り注文も買い注文も成行注文とする、ザラバ中はクロス取引となりうる可能性のある発注ができないなどのルールがあります。
証券会社の不公正取引監視部門においては、不公正取引の恐れのあるクロス取引やつなぎ売りの審査において、「発注間隔を空けない」「大引け以外のクロス取引やつなぎ売りは適切ではない」などの審査基準が設けられていることがあり、これらのルールや基準に抵触する取引があると、厳重注意や口座利用停止などの厳しい対応を取られることもあるため、クロス取引やつなぎ売りは、法令や証券会社のルールを十分に確認する必要があります。

なお、不公正取引の監視や審査は証券会社だけではなく、取引所自主規制機関でも行っております。
複数の証券会社に開設して名義を使い分けるといった、いわゆる不適切行為の潜脱行為の監視も行っています。
こうした不適切行為を疑われる形態は、取引所自主規制機関から各証券会社に情報提供され、各証券会社で審査判断を行っております。

つなぎ売りで配当金はもらえる?

つなぎ売りで配当金は、現物株の配当を受け取れますが、信用売り分については配当落調整金を支払う必要があり、支払い額の方が大きくなります。
例えば1株あたり100円の配当金の場合、現物株では約8割の7,968円を受取り、信用売りに対しては8,468円の配当落調整金を支払い、差額約500円が実質損失となります。
ただし、配当落調整金は、譲渡所得として計算されるため、年間の累計損益が損失となっている場合、特定口座ではこの差額が還付される場合もあります。
つまり、つなぎ売りでは配当金そのものは得られず、配当落調整金の負担が生じるため注意が必要です。

注意事項

  • つなぎ売りで予想に反して株価が上昇した場合、現物株のポジションの含み益は増えますが、信用取引の売り建ては損失となります。この状態で信用取引の反対売買を行うと損失分+諸経費の支払いが必要になります。なお、保有する現物株を引き渡して決済した場合(現渡し)には(売建値×株数)から諸経費を差引いた現金を受取ります。
  • 信用取引をはじめるには、信用取引口座の開設が必要です。NEOTRADE Wの「信用取引」タブから信用取引口座の申込みを行ってください。
  • 制度信用取引で売建てた場合、借りる株に対して貸株料が発生します。金利と同様に日数に応じて発生しますが、金利と異なり市況状況によっては逆日歩(品貸料)と呼ばれる費用が追加で発生する場合があります。また、配当金がある場合、配当落調整金を支払う必要があります。
  • すべての銘柄で信用取引の売建てができるわけではありません。

信用取引研究所
信用取引研究所
国内株式信用取引のお取引に関するリスク及び手数料等について

信用取引は委託保証金の約3倍までのお取引ができるため、株価等の変動により委託保証金の額を上回る損失が生じるおそれがあります。

信用取引の取引手数料は無料ですが、買方金利、貸株料、品貸料(逆日歩)、信用取引管理料、信用取引名義書換料等の諸経費が必要です。

また、信用取引の委託保証金は売買代金の30%以上かつ30万円以上の額が必要です。

実際のお取引に際しては、契約締結前交付書面および当社ホームページ等をよくお読みになり、お取引の仕組み、ルール等を十分ご理解の上、お客様ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。

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