成行(なりゆき)注文
成行注文は、価格を指定しない注文で、売買の成立を優先させたい場合や取引を急ぐ場合に用いられます。いくらで取引が成立するかは相場次第となります。
・買い注文をザラ場(始値と終値との間に行われる継続売買)で発注した場合は、最も低い価格の売り指値注文と取引が成立します。
・売り注文をザラ場で発注した場合は、最も高い価格の買い指値注文と取引が成立します。
板寄せ時(寄付、引けなど)に発注した場合は、成行注文は板寄せ価格で取引が成立します。

成行注文を使う場合の一例
- 株価が上昇中で、さらに株価が上がると予想。今の価格周辺で買っておき、上昇に備えたい。⇒ 買い成行注文
- 株価が下落中で、さらに株価が下がると予想。今の価格周辺で損切りをしておきたい。⇒ 売り成行注文
- 株価が天井圏に近づいていると予想。現在の価格周辺で一旦利益を確保しておきたい。⇒ 売り成行注文
注意事項
- 価格変動の大きい銘柄や出来高の少ない銘柄で成行注文を発注した場合、予想していた注文価格と大きく離れた価格で取引が成立する場合があります。
- 寄付き、引けでは、買い注文と売り注文の入札状況を基に、注文が成立する価格を一本化します。そのため、寄付き、引けでは、上記の条件で取引が成立しない場合があります。
- 取引所では、銘柄毎に一日の値動きの幅(制限値幅)が決められております。成行買い注文を発注する場合は、制限値幅の上限金額に購入株数を掛けた資金と、手数料等の諸経費分の取引余力が無いと発注ができません。