株(現物取引)の銘柄を選ぶには?(ファンダメンタル分析)|初心者の方へ|SBIネオトレード証券

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銘柄の選び方①(ファンダメンタル分析)

株(現物取引)初心者の方へ

購入する銘柄ってどうやって選ぶ?

投資したい銘柄があって株を始める方もいますが、株式市況が注目されるようになったので投資を始めたい方もいます。そういった場合に、銘柄を選ぶ判断基準はどのようにみれば良いのでしょう?
株主優待や配当金を目的に投資する場合でも、株価が下落してしまっては、本末転倒になってしまいます。投資は自己責任が大原則になりますので、投資のアドバイスを受ける場合でも、内容を把握するために、基礎を学んでおくことは重要なことです。
企業の分析手法は以下の2つのパターンに大きく分けられます。

ファンダメンタル分析 経済状況や企業の財務状況・経営状況などのデータを基に将来の株価を予測する分析手法。株価の予想ではなく、企業の業績予想や、資産の活用状況の把握に主眼が置かれます。
チャート分析 過去の株価データを基に将来の株価を予測する分析手法。株価が上昇基調なのか、下落基調なのかを予測する「トレンド系」の分析と、株価が買われ過ぎなのか、売られ過ぎなのかを分析する「オシレーター系」の分析に大きく分類されます。

ファンダメンタル分析の基本を学ぶ

ファンダメンタル分析でデータの中心となるのが、企業が発表する決算発表になります。

決算

決算は1年間の売上げや利益などの企業の成績表のようなものですが、決算の対象となる期間(1年間)は企業によって異なり、4月の頭から翌年の3月末までとする企業もあれば、1月の頭から同年の12月末までとする企業もあるため、確認が必要です。なお、決算発表の時期は東京証券取引所では、原則45日以内に提出するように求められており、発表時期が遅れる場合には、東京証券取引所で公開されます。

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決算発表の資料の内訳

決算発表では、企業の業績についての総括や、今後の経営方針などに加え、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つからなる決算書(財務諸表)などが記載されております。各決算書の内容は以下の通りです。

貸借対照表 企業の一定時点における【資産】【負債】【純資産(資本)】の状態を示したもので、B/S [ビーエス](バランスシートの略)と呼ばれることもあります。主に企業の財務状況を把握するのに役立つ計算書です。
損益計算書 企業の一定期間における【収益】と【費用】の状態を示したもので、P/L[ピーエル](プロフィット・アンド・ロスの略)と呼ばれることもあります。主に企業の儲けを把握するのに役立つ計算書です。
キャッシュフロー計算書 企業の会計期間における現金(現金同等物を含む)の増減を示したもので、【営業活動】【投資活動】【財務活動】の3つに区分されて集計されます。C/Fと略されることもあります。企業が保有・使用した現金の質を把握するのに役立つ計算書です。

決算書(財務諸表)の基本項目

決算書(財務諸表)を読み取る上で、最低限理解しておく必要がある項目について、簡単に説明いたします。

売上高 企業が商品やサービスを提供することによって得た金額のことを指します。仕入れ費用や、販売管理費などは引かれておりません。
営業利益 売上高から仕入れ費用や、販売管理費、人件費、広告宣伝費などの、商品やサービスの提供に必要なコストを削減した金額のことを指します。営業利益の額が売上高に対して極端に少ない場合は、営業の効率が悪いと言えます。ただし、業種によってその割合が大きく異なるため、同業種で比較することが肝要です。
経常利益 営業利益から営業以外での収支を差し引きした金額となります。営業利益に対して経常利益が大きく異なる場合は、本業の営業以外の収益が多いことから、注意する必要があります。
純利益 経常利益から特別利益・特別損失を差し引きし、法人税を引いた金額となります。一般的に言われる利益はこの純利益を指すことが多く、当期利益などと呼ばれることもあります。

ファンダメンタル分析で使われる指標

決算書の基礎的な項目について解説をしましたが、実際には売上高や経常利益だけを比較しても、割高、割安などの投資判断をするのには役に立ちません。
投資情報ツールや、証券アナリストなどのデータにもほぼ必ずといって記載されているのが、下記に記載する株価指標になります。
原則として、単独の銘柄の数値だけで判断するのではなく、同業種や同規模の銘柄と比較して相対的に分析することが重要です。

PER 株価収益率(Price Earnings Ratio)の略で、収益に対する株価の割安度を示す指標です。低いほど割安と判断できますが、業種によって水準が異なるため、同業種・同規模の企業と比較することが重要です。なお、子会社や関連会社がある企業については、同企業群を含めた「連結PER」で判断する必要があります。
PER計算式
PBR 株価純資産倍率(Price Book-Value Ratio)の略で、会社が解散した場合に貰える1株当たりの理論上の金額に対して、現在の株価が何倍に相当するかを示す指標です。同指標が低いほど割安と判断できますが、PER同様に業種ごとに水準が異なる為、同業種での比較することが重要です。
PBR計算式
ROE 自己資本利益率(Return on Equity)の略で、株主から集めた資本を使って、どれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標です。数値が高いほど良いとされておりますが、企業の保有している土地の売却などにより特別利益が出た場合などは、急激に数値が高くなる場合がある為、前期までの推移や本業以外の収入などにも注意する必要があります。
ROE計算式
ROA 総資産利益率(Return on Asset)の略で、純資産だけでなく、負債も含めた【総資産】を活用して、どれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標です。ROEと同様に高いほど良いとされているほか、特別利益が出た際などには、急激に数値が高くなることがある為、注意が必要です。
ROA計算式
配当利回り 投資金額に対して、どの程度配当をもらえるかを示す指標です。中長期のスパンで投資をされる場合などによく参照される指標です。
配当利回り計算式
時価総額 ニュース等で目にすることも多い指標で、企業の規模を示します。日経225などの構成銘柄は時価総額なども基準にされているため、投資信託の組成などでポートフォリオに組み入れることも多く、一般的には時価総額の大きい銘柄は、時価総額の小さい銘柄に比べて株価の値動きが安定している傾向があります。
時価総額計算式

ポイント

  • 銘柄の分析には、ファンダメンタル分析とチャート分析(テクニカル分析)がある
  • 決算期間は企業によって異なる
  • 決算発表は決算日から45日以内に発表されることが多い
  • 決算発表では、企業の業績説明、今後の展望のほか、財務諸表が公表される
  • 財務諸表は「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」で構成される

国内現物株式等のお取引に関するリスク及び手数料等について

株式投資等は株価等の変動により、投資元本を割り込むおそれがあります。

現物株式の取引手数料は各商品・各コースにより異なりますが、1注文ごとの手数料体系で50円から最大880円、1日約定代金合計額で変わる手数料体系では、100万円以下で無料、100万円超~150万円以下で880円、150万円超~200万円以下で1,100円、200万円超~300万円以下で1,540円、以降100万円単位超過ごとに295円ずつ加算され、上限はございません(いずれも税込表示)。

ただし、強制決済の場合には約定代金×1.32%の手数料(最低手数料2,200円)が適用されます(いずれも税込表示)。

実際のお取引に際しては、契約締結前交付書面および当社ホームページ等をよくお読みになり、お取引の仕組み、ルール等を十分ご理解の上、お客様ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。

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