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「株を始めてみたいけれど、損をするのが怖い」「専門用語が難しそう」と一歩踏み出せずにいませんか?本記事では、株式投資の仕組みから利益の出し方、リスクを最小限に抑える具体的な戦略まで、初心者の方が最初に知っておくべき基本を凝縮して解説します。資産形成の第一歩を、ここから自信を持って踏み出しましょう。
【初心者向け】株式投資の仕組み
株式投資とは、企業が発行する「株式」を購入して、その会社の経営に参加する権利の一部を取得する仕組みです。株を持つことで、株主総会に出席をして、取締役や監査役等の選任や、収益の分配方針等についての議決権を得ることができます。株式投資で最も基礎的な3つの要素を見ていきましょう。
- 会社の所有権:株式投資を行い株を持つことで、会社の重要決定事項への議決権を行使できるようになりますが、会社の所有権の一部を持っているとも言い換えられます。
- 株価変動:保有し来ている株式の価値は、企業業績や景気等の影響により株価が上下することで変わります。
- 利益の種類:株式投資で得られる利益には、大きく分けて配当金(企業からの利益分配)と売却益(値上がりした株を売る利益)の2種類があります(※)。
※会社の状況により利益分配ではない場合(資本剰余金からの配当等)や、値下がりする可能性があります。
会社の所有権を得る
株式投資の第一歩として、まずは「株を持つことの意味」をわかりやすく解説します。
会社のオーナー(所有者)になるということ
株式を購入することは、その企業のオーナーの一人になることを意味します。例えば、あなたが大好きなお菓子メーカーの株を100株買ったとしましょう。たとえ発行されている何千万株のうちのわずかな割合であっても、あなたは立派な「出資者」であり、会社の一部を所有していることになります。
オーナーになると、主に以下の3つの権利が得られます。
- 議決権:株主総会に参加し、経営陣の選任や企業の重要な方針に1票を投じることができます。
- 株主優待・配当受領権:企業が稼ぎ出した利益の一部を現金(配当金)で受け取ったり、自社製品やサービス券などの「優待」を受けたりすることができます。
- 残余財産分配権:会社が万が一解散することになった場合、債務を支払った後に残った資産を保有株数に応じて受け取ることができます。
つまり株を買うとは、単なるマネーゲームではなく、その企業の成長を資金面で支え、成果を共に分かち合うパートナーになることなのです。
株価変動のメカニズム
投資家なら誰もが気になるのは「なぜ株価は動くのか?」というメカニズムです。ここでは株価に影響を与える要因を解説します。
株価を動かす3つの大きな力
株価は、市場における「買いたい人(需要)」と「売りたい人(供給)」のバランスで決まります。この需給に影響を与えるのが、主に以下の3つの要素です。
- 企業業績:最も直接的な要因です。売上や利益が増えれば、「将来の配当や成長」を期待して買う人が増え、株価は上がります。
- 経済情勢:景気が良くなればモノが売れ、多くの企業の株価に追い風となります。反対に金利が上がると企業の借入コストが増えるため、一般的に株価にはマイナス(下落要因)に働きます。
- 需給関係:業績に関わらず、「今は現金化したい」という投資家の退避行動が重なれば株価は下がります。
| 要因 | 株価が上がるケース(上昇要因) | 株価が下がるケース(下降要因) |
|---|---|---|
| 企業業績 | 利益の増加、画期的な新製品・新薬の開発 | 赤字転落、不祥事の発生 |
| 経済情勢 | 好景気による消費の拡大 | 景気悪化による消費の冷え込み |
| 金利 | 金利の低下(資金が株へ流入) | 金利の上昇(借入負担増・債券等の別資産への運用資産シフト) |
| 企業業績 | 利益の増加、画期的な新製品・新薬の開発 | 赤字転落、不祥事の発生 |
|---|---|---|
| 経済情勢 | 好景気による消費の拡大 | 景気悪化による消費の冷え込み |
| 金利 | 金利の低下(資金が株へ流入) | 金利の上昇(借入負担増・債券等の別資産への運用資産シフト) |
※参考までの一例です。
得られる2種類の利益
投資で得られる収益は、「売却による利益」と「持っているだけで得られる利益」の2種類に大まかに分類されます。
前者をキャピタルゲイン・後者をインカムゲインと言いますが、この2つの収益性の違いを確認してみましょう。
キャピタルゲイン(売却益)
株価の上昇によって得られる利益です。
- 計算例:1株1,000円で100株購入(10万円)し、1,200円で売却(12万円)した場合、2万円が利益となります。
- 実例:株価2,000円、1株配当が60円の場合、利回りは3%(60 ÷ 2,000 × 100)となります。
インカムゲイン(保有益)
株を持ち続けることで得られる配当金などの利益です。
- 配当利回りの計算:1株あたりの年間配当金 ÷ 株価 × 100
- 計算例:1株1,000円の株で、年間配当が30円なら利回りは3%です。
※上記の利益に手数料や税金などは含まれません。
また、日本独自で発展した株主還元として「株主優待」があります。企業が株主に対し、自社製品やカタログギフト、食事券などを贈る制度です。配当金と優待を合わせた「総合利回り」で銘柄を選ぶ投資家も多く、中長期で資産を育てる楽しみの一つとなっています。
株式投資を始める前に知るべき用語集
株式投資の世界には聞き慣れない言葉が多いですが、まずはこの4つの用語を押さえておけば安心です。
株式投資の頻出用語集
投資をスムーズに進めるための基本用語を整理しました。
- 銘柄(企業選び):上場している企業そのものを指し、原則4桁の「証券コード」で管理されます※。自分の応援したい企業を見つける第一歩です。
- 配当(利益還元):企業が得た利益から株主に分配される現金のことです。配当金を出していない企業もあります。
- 取引方法(売買ルール):希望価格を指定する「指値(さしね)」と、価格を問わず即座に買う「成行(なりゆき)」などがあり、状況に応じた使い分けが肝心です。
- 指標(判断基準):PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)など。株価が「割安か割高か」を客観的に判断する材料でありリスク管理には欠かせません。
※一部5桁の銘柄もございます。
銘柄と株価の基本
株式投資の「現場」で毎日目にする、情報の読み解き方と注文のルールを解説します。
マーケット情報の読み方と注文の基本
取引画面には、投資判断に欠かせない重要なデータが並んでいます。
- 銘柄とデータの見方
- 銘柄コード:企業ごとに割り当てられた4桁の数字(例:トヨタ自動車なら7203)です。
- 株価4本値(よんほんね):その日の「始値(最初)」「高値(最高)」「安値(最低)」「終値(最後)」の4つの価格です。
- 出来高(できだか):売買が成立した株数。多いほど注目度が高く、取引が活発であることを意味します。出来高が低い銘柄は、取引が成立する確率が減りますので、相場が急変した際に売却ができないといったことも発生する恐れがあるため、注意が必要です。
- 注文方法の使い分け
ネット取引では、市場に発注された注文の数量(気配値)を価格別にみることができる板を見ながら注文ができますが、状況に合わせて注文方法を使いこなしてみましょう。
※ 注文方法は証券会社によって異なりますので詳細は、各証券会社のホームページをご確認ください。- 成行(なりゆき)注文:価格を指定せず「いくらでもいいから今すぐ買いたい(売りたい)」時に使います。優先的に即座に約定しますが、出来高が少ない銘柄等では、思わぬ高値・安値で注文が成立するリスクがあります。
- 指値(さしね)注文:価格を指定して「○○円以下なら買う(以上なら売る)」と予約する方法です。希望通りの価格で取引できますが、株価がその水準に届かなければ売買は成立しません。
配当と利回り
株式投資の大きな特徴の一つである「配当」について、その仕組みと注意すべきポイントを解説します。
配当金と利回りの仕組み
配当金とは、企業が稼いだ利益の一部を株主に還元する現金のことです。
- 配当利回りの計算例
株価に対してどれだけの配当がもらえるかを示す指標が「配当利回り」です。
- 計算式:1株当たりの年間配当金 ÷ 株価 × 100
- 実例:株価2,000円、1株配当が60円の場合、利回りは3%(60 ÷ 2,000 × 100)となります。
- 注意すべき3つのポイント
- 権利確定日:この日の取引終了時点で株式を保有している必要があります。取引所で注文が成立してから、実際に現金と株式が交換されるのには2営業日のタイムラグがありますので、権利確定日の2営業日前(権利付最終日)までに購入を済ませる必要があります。
- 配当性向:利益のうち何%を配当に回しているかを示す指標です。高すぎると将来の成長投資が不足する懸念もありますので、注意が必要です。
- 無配企業:成長途中の企業などは、利益を事業拡大に再投資するため配当を出さない(無配)場合があります。
高利回りだけにとらわれず、企業の業績安定性や配当を出し続ける力(増配傾向など)をチェックすることが大切です。
現物と信用取引
初心者が最も注意すべき「取引の種類」について解説します。
現物取引と信用取引の違い
株式投資には、自分のお金の範囲で売買する「現物取引」と、証券会社からお金や株を借りて行う「信用取引」の2種類があります。
- リスクとコストの比較
- 現物取引:手元の資金(10万円なら10万円分)までしか購入できません。最大のリスクは投資額がゼロになることですが、借金を背負うことはありません。コストは売買手数料のみです(別途利益が出た場合に利益分に対して税金が発生します)。
- 信用取引::手元の資金の約3.3倍まで取引が可能です(レバレッジ)。少ない資金で大きな利益を狙える反面、予想が外れると預けた資金以上の損失(借金)が出るリスクがあります。また、借りたお金に対する「金利」などの維持コストが日々発生します。
- なぜ初心者は現物取引からなのか
-
項目 現物取引 信用取引 最大損失 投資した資金まで 投資した資金以上(借金のリスク) 保有期限 なし(いつまでも持てる)※1 あり(制度信用取引の場合、原則6ヶ月など期限がある) コスト 手数料のみ 手数料 + 金利・貸株料など ※2 心理的負担 比較的低い 高い(追証の恐怖) 最大損失 投資した資金まで 投資した資金以上(借金のリスク) 保有期限 なし(いつまでも持てる)※1 あり(制度信用取引の場合、原則6ヶ月など期限がある) コスト 手数料のみ 手数料 + 金利・貸株料など ※2 心理的負担 比較的低い 高い(追証の恐怖) - ※コストとして、税金も発生します。
※1 上場廃止等により継続保有できない場合がございます。
※2 当社の売買手数料は無料です。
初心者は、じっくり成長を待てる現物取引で株主優待などを目当てに身近な銘柄から取引を始め、市場の感覚を掴むことが鉄則です。なお、信用取引は開設条件があり、審査の結果、開設いただけない場合がございます。
PERとPBRの理解
銘柄が「お買い得かどうか」を判断するための代表的な指標を解説します。
株価の割安・割高を判断する「ものさし」
株価そのものの数字だけでなく、企業の「稼ぐ力」や「持っている資産」と比較することで、真の価値が見えてきます。
- PERとPBRの基本
- PER(株価収益率):株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)。「利益の何倍まで買われているか」を示します。企業の業種や市場環境にもよるが、基本的に同業種・同規模で比較することが一般的で15倍以上であれば割高、15倍以下であれば割安とされます。なお、成長期待の高いIT・テック業界では30倍以上も珍しくなく、逆に成長が緩やかな銀行・電力業界では10倍以下で判断される傾向にあります。
【参照元】規模別・業種別PER・PBR(日本取引所グループのWEBサイト) - PBR(株価純資産倍率):株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)。「会社の資産価値」に対する株価の倍率です。1倍を割ると「解散価値を下回る割安水準」と判断されます。
- PER(株価収益率):株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)。「利益の何倍まで買われているか」を示します。企業の業種や市場環境にもよるが、基本的に同業種・同規模で比較することが一般的で15倍以上であれば割高、15倍以下であれば割安とされます。なお、成長期待の高いIT・テック業界では30倍以上も珍しくなく、逆に成長が緩やかな銀行・電力業界では10倍以下で判断される傾向にあります。
- その他の重要指標
- ROE(自己資本利益率):株主のお金をどれだけ効率よく利益に変えたかを示す指標。8〜10%以上が優良企業の目安とされています。
- ROA(総資産利益率):会社全体の資産を使ってどれだけ利益を上げたかを示し、企業の総合的な効率性を測ります。
これらの指標を組み合わせることで、「単に株価が安いだけ」の銘柄と「実力があるのに正当に評価されていない」銘柄を見極める力が養われます。
株式投資の主要リスクについて
利益を狙う一方で、避けて通れないのが「リスク」です。正しく理解し、コントロールすることが株式投資成功の鍵となります
株式投資の3つの主要リスク
株式投資には、様々なリスクがありますが、その中でも主要な3つのリスクを説明します。
- 価格変動リスク:株価が購入時よりも下がり、損失(元本割れ)が出る可能性です。企業の業績不振や、景気後退などの外部要因で発生します。
- 流動性リスク:取引(売買)が極端に少ない銘柄の場合等で、売りたい時に希望価格ですぐに売却できない可能性のことです。
- 信用リスク:投資先の企業が倒産や経営破綻に陥り、株式の価値がゼロになってしまうリスクです。
これらのリスクをゼロにすることはできませんが、「分散投資」や「長期保有」を組み合わせることで、影響を最小限に抑えることが可能です。
価格変動リスク
投資において避けて通れない「株価が下がる恐怖」の正体と、その分類について解説します。
株価下落のリスク:2つの異なる性質
株価が下がる要因には、自分ではどうしようもない「市場全体の波」と、その企業特有の「個別の事情」の2種類があります。
- 市場全体のリスク(システマティックリスク)
景気後退や戦争、パンデミックなど、市場にいる全ての銘柄が等しく影響を受けるリスクです。
- 過去の事例:2008年の「リーマン・ショック」や2020年の「コロナ・ショック」では、優良企業であっても関係なく世界中の株価が大きく暴落しました。これは一銘柄に絞って投資していても避けることができません。
- 個別企業固有のリスク(非システマティックリスク)
その企業独自の不祥事、新製品の失敗、業績悪化などによって株価が下がるリスクです。
- 特徴:市場全体が好調でも、その企業だけに問題があれば株価は下がります。
◇大切なポイント
個別企業のリスクは、複数の業種や銘柄に「分散投資」をすることで、ある程度打ち消すことが可能です。しかし、市場全体のリスクは分散しても残るため、暴落時に慌てないための「資産配分(現金とのバランス)」が重要になります。
流動性リスク
「買いたい時に買えない、売りたい時に売れない」という、投資経験が浅い方に起こりがちな「流動性リスク」について解説します。
流動性リスク:取引のしやすさの重要性
株式投資では、株価そのものと同じく「取引が成立するかどうか」も重要です。この取引の成立のしやすさを「流動性」と呼びます。
- 流動性を測る2つの指標
- 出来高:1日に成立した売買の株数です。出来高が極端に少ない銘柄は、自分の注文が市場の価格を大きく動かしてしまったり、売りたくても買い手が見つからなかったりするリスクがあります。
- 時価総額:企業の規模感を示します。時価総額が小さい銘柄は市場に出回る株数が少なく、大口の投資家が一人動くだけで株価が乱高下しやすくなります。
- 新興市場銘柄の注意点
グロース市場などの新興市場銘柄は、今までにはないビジネスモデルや画期的な商品等で将来性は高いものの、時価総額・出来高ともに小さい銘柄が目立ちます。好材料が出た時は急騰しますが、悪材料が出ると「売りが売りを呼ぶ」一方で、買い手不在の状態が発生することも少なくなく、数日間にわたって売却ができないといった事態が起こり得ます。
《確認方法》
取引前に「気配値(板)」を見て、注文が隙間なく並んでいるか、直近の「出来高」が安定しているかを必ずチェックしましょう。
発行体倒産リスク
株主にとって最も避けたい事態である「企業の倒産」ですが、仮に企業が倒産した場合にどういった処理が行われるかを解説します。
発行体倒産リスク:株式が「紙屑」になる時
投資先の企業が経営破綻した場合、保有している株式の価値は最終的にゼロになる可能性が極めて高いです。
- 清算順位と株主の立場
会社が解散・清算される際、残った資産を分け合う順番が決まっています。
- 優先順位:①従業員の給与、②税金、③銀行融資などの債権、④株主
株主は「残余財産分配権」を持っていますが、その順位は最後尾です。通常、倒産する企業は負債が資産を上回る(債務超過)状態のため、債権者への支払いで資産は底をつき、株主の手元には何も残らないのが実際です。
- 優先順位:①従業員の給与、②税金、③銀行融資などの債権、④株主
- 倒産を察知するサインと財務指標
危険をいち早く察知するために、以下のポイントをチェックしましょう。
- 自己資本比率:一般的に20%を切ると注意が必要で、マイナス(債務超過)は極めて危険です。
- キャッシュフロー:本業の儲けを示す「営業CF」が数年連続で赤字の場合は赤信号です。
- 警告サイン:決算短信に「継続企業の前提に関する注記(疑義注記)」が記載された場合は、倒産の恐れがある公的な警告です。
日頃から業績の変化に目を光らせ、資金繰りの悪化が見られたら早めに撤退する勇気も必要です。
初心者が行うべきリスク対策
リスクは完全にゼロにはできませんが、正しくコントロールすることで着実に資産を守りながら増やすことが可能です。
リスクを抑える3つの基本戦略
初心者が大きな失敗を避け、市場で生き残るための鉄則は以下の通りです。
- 分散投資(卵を一つに盛らない):複数の銘柄や業種、投資信託を組み合わせることで、特定銘柄の下落による資産全体への影響を緩和します。
- 長期保有(複利と時間の力):短期間の乱高下に一喜一憂せず、数年〜十数年単位で構えることで、経済成長の恩恵を享受しやすくなります。
- 損切り(早期撤退のルール):予想が外れた際に「これ以上下がったら売る」という基準をあらかじめ決め、損失を最小限に食い止めます。
資産を分散する
特定の銘柄や業界に資金を集中させず、リスクを「散らす」ための具体的な戦略を解説します。
分散投資:負けないためのポートフォリオ戦略
投資の格言に「卵を一つのカゴに盛るな」という言葉があります。カゴを落としても全ての卵が割れないよう、以下の3つの視点で分散を図ります。
- 3つの分散軸とポートフォリオ例
- 銘柄・業種分散:同じ業界(例:自動車のみ)だと、業界全体の不況で共倒れします。「トヨタ(製造)」「NTT(通信)」「三菱UFJ(金融)」のように、異なる業種を組み合わせます。※
- 地域分散:日本株だけではなく、米国株や新興国株の投資信託を組み入れる等により、一国の経済停滞リスクを回避します。
※ 銘柄は説明のための例示です。取引を推奨するものではございません。
- 相関係数と投資信託の活用
理想的なのは、「相関係数」が低い(値動きがバラバラな)組み合わせです。例えば「円安で儲かる輸出企業」と「円高でコストが下がる輸入企業」を合わせ持つと、為替変動の影響を軽減できます。 個人で多くの銘柄を管理するのが難しい場合は、「投資信託(ETF)」の活用も一つの手段です。1つの銘柄を購入することで、数百〜数千の企業に分散投資するのと同じ投資効果が期待でき、1社が倒産しても資産全体へのダメージを抑えられる効果が期待できます。
長期目線で投資する
株価や投資信託の基準価額の短期的な上下に一喜一憂せず、じっくりと資産を育てる「長期投資」の本質を解説します。
長期投資:時間と複利を味方につける
長期投資の最大のメリットは「複利効果」です。個別株の配当金や投資信託の分配金を再び投資に回すことで、次の配当金や分配金の基準となる株数や口数が増えることで、資産価値の増加スピードが加速する効果を言います。
- 複利の数値例と税制面
- 数値例:100万円を年利5%で運用した場合、単利(利益を受け取る)では20年後で200万円ですが、複利(再投資)なら約265万円まで膨らみます。
- 税制面:短期売買を繰り返すとその都度、利益に対して約20%※の税金がかかりますが、長期保有なら課税を先送り(繰り延べ)でき、より効率的な運用が可能です(※2037年12月末までは、これに復興特別所得税が加わり、合計20.315%の税金がかかることになります(2026年3月31日現在)。
- 短期投資との違いと銘柄選択
短期投資が「価格の差」を狙うのに対し、長期投資は「企業の成長」を狙います。
【適した銘柄の基準】
- 参入障壁が高い:1独自の技術やブランド力があり、他社に負けにくい。
- 安定した収益力:景気に左右されず、毎年着実に利益を上げている。
- 配当の継続性:長年、配当を維持または増配している企業。
10年、20年先も世の中に必要とされ続ける企業を見極めることが、成功への近道です。
損切りルール設定
投資で最も難しいのは「投資判断の失敗を認めて、仕切り直しをすること」です。仕切り直しをするためには、再度投資を行える投資資産を確保するための「損切り」が重要です。
損切り:資産を守るための「撤退ルール」
損切りとは、株価が購入価格を下回った際に、損失の額を制限して、再投資の資金を確保する目的で売却することです。
- 具体的なルール設定と実例
感情が入らないよう、購入前に「いくらになったら売るか」を決めておきます(〇%が鉄則といった数値はございません。以下は説明の為の数値です)。
- 定率ルール:購入価格から「10%下落したら売却」と決める方法。
- 実例:1株1,000円で購入した場合、900円になった瞬間に売却します。これにより、株価が500円まで暴落するような事態になっても、損失を投資額の10%に限定できます。
- 逆指値(ぎゃくさしね)注文の活用
損切りを自動化する強力な武器が「逆指値注文」です。「株価が〇〇円以下になったら成行で売る」という予約注文を出しておくことで、仕事中などで相場を見ることができないときに急落しても、システムが機械的に決済してくれます。
◇感情に左右されないために
「いつか戻るはず」という根拠のない期待は禁物です。損切りを「失敗」ではなく、次のチャンスへ資金を回すための「経費」と捉えるマインドセットが、投資家としての成長に繋がります。
まとめ
株式投資は、企業のオーナーとして成長を支え、その成果を分かち合う仕組みです。株価変動や倒産などのリスクはありますが、分散・長期を意識し、損切りルールを機械的に適用させる逆指値注文等を活用することで、守りながら攻める株式投資が実現できます。まずはNISAなどの非課税制度を活用し、無理のない範囲で投資家としてのキャリアをスタートさせてみてはいかがでしょうか。

